どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

春の嵐

2015-03-11 01:15:34 | 日記

 

今日は一日引きこもって確定申告の準備をしていた。とはいえ遅々として進まない。大体大事な所は把握し終わったのだからあとは書くだけなのだ。だが領収書の束を手に、呆然とするだけだ。

邪魔をするものは多い。特にアマゾンから届くCDの山だ。とにかくクラシックのボックスセットが安い。信じられないのも多い。古い録音だと一枚あたり160円というのもある。もともと輸入盤は比較的安価だったが以前の半値以下になっている。これはどうもCDの工場を閉鎖する方向で世界中が動いているためらしい。特にヨーロッパやアメリカではそうなってるようだ。なので以前デジタルマスタリングしたものなどを中心に売れそうなものを一気に売り出しているようだ。その上減価償却が終わっていない工場をフル稼働させ、工場の採算を取ってしまおうという腹つもりのようだ。

ルガーノ音楽祭のライブ録音を集めた「グレート」シリーズはこの中で特に安価で演奏の中身もいい。本当に1月から何枚買ったのだろうか。多分200枚ではきかない。ただボックスセットの悪いところもある。いまウチにはベートーベン交響曲全集が何組あるか。考えただけでもウンザリする。いい曲なのだが、7番と8番さえあれば私は幸せなのだが。ドボルザークも揃ってしまった。教養にはいいかもしれないが面白いことではない。

 

 

サザンカに雪です。風情がありますが、さすがに雪椿に雪のあの風格はありません。盛岡では椿は今時期には咲きません。

さて「響」の熱田さんにコーヒー先物の話を聞こうと思って予習した。だがここまで訳のわからない商品先物取引はない。

まず現物取引がほとんど無い。完全信用取引のみの市場だ。でアラビカ種ならニューヨーク市場の相場からのプレミアムをいくらつけるのかというのを相対で各国の集荷場や農家と契約をしてゆく。ただベースになるのはニューヨーク市場だ。そこでさらに駆け引きがあるわけだ。高値で買った先物が安値になりそうな前に売りさばいて、安値の先物を買うという、先物を使ったリスクヘッジ?をするという、よくある先物相場をしたりする。

さらに為替先物が入る。高値掴みされた上に円安だったら目も当てられない。だから為替予約が必要に成る。先物には先物で対抗するしかない。

 

 

咲いたばかりのアセビにも雪が降ります。

コーヒーが高くとも、消費者は買ってくれるのならいいが、大体の値段は決まっている。更に業務用、喫茶店やオフィスコーヒー、コンビニコーヒーや缶コーヒーなどの加工用だと値上げは簡単にはできない。そしてそれぞれの味の商品設計は決まっている。農産物にありがちなロットごとのバラツキから、取引での価格の上下、そして最終消費者まで一貫として同じ味を出すというものすごく困難な話でもある。

だから取引の成果が重要になる。

私の感覚ではこの20年間の間に、スーパーで売っているコーヒー豆の品質は高くなっていると思う。そして激安のまで含めてそれなりの味になったきたと思う。それは為替の影響かもしれないと考えていた。ただコーヒー相場から見ればそれはあり得ない。商品開発力がかなり影響しているのだろう。

 

 

白梅がほころびかけているのですが、無情にも雪です。この白梅、ナゾなんですね。実を食べるとスモモに近いんです。ウメなんですけど。知り合いがウメはスモモの変異種だという方がおりますが、ものすごく近いのは確かだと思います。アンズとも交雑しますしね。

ネットに転がっている資料を読むうちに、変なものを見つけました。コーヒーの世代別消費量です。どうも40歳以上60歳以下がとても良くレギュラーコーヒーを飲むということです。実はこのデーターは昔からこの傾向があるそうです。そしてその理由がわからないもののようです。考えられるのは経済的余裕、時間的余裕、自然・健康志向があるのではないのかと言われています。しかし今後コンビニコーヒーのデーターが積み上がるとどういったことになるのかわからないところがあります。

実感としてわかるところがあるのですが、私自身は一番飲んだのは20代だったので、この数字はよく分からないところがあります。一番大きいのは舌がお子様から、成長してレギュラーコーヒーに目覚めるのかなと。

 

 

ジュガツザクラもほころびかけています。

 

さてコーヒーといえば今流行りのサードウエーブです。アメリカのスタンドコーヒーからシアトル系へと近年かなり変わったわけです。そこにさらにドリップとかコーヒーの味を追求したのがサードウエーブなのですが、イロイロ記事を読み進むにつれて、違和感がどんどん膨らむのです。サードウエーブのやっていることは日本の喫茶店とたいして変わりません。ただ幾つかポイントがあります。まず大資本に対するアンチです。スタンドコーヒーのような効率主義の店から、ラグジュアリーな雰囲気を作り上げたシアトル系が、アンチから大資本に変わったというのがあり、それに対するアンチがサードウエーブです。

ところが日本には自家焙煎コーヒー喫茶というジャンルがあり、これもアンチだったのですが、それなりに認知されています。美味しいコーヒーとラグジュアリーとまではいかないけど日本人ならではの居心地の良さと会話を楽しむ形態になっています。

サードウエーブはスペシャリティコーヒーを扱うという特徴があります。このスペシャリティコーヒーは原産地でも優秀な農園で、さらに厳選された豆を送り出すのが基本なのですが、さらに希少種の保存や無農薬・有機栽培に取り組んでいたりするのが評価されます。その上でカップテストがあり味の保証もあります。

 

 

ネコヤナギに雪が降っても絵にならんね。

 

スペシャリティコーヒーが生まれた理由は90年代のコーヒーの価格低迷があったと言われています。ここでフェアトレードという概念も生まれます。農園経営が安定するように適切な価格で長期契約でコーヒーを買い取り、基本的に高値になるので、品質改善も同時に行うというものです。ただこれでは相場によっては農園の損害にもなるわけです。特に有機栽培や無農薬のフェアトレードになると認証が幾十にも重なってしまいます。コストがかさむわけです。更に認証団体の信頼性の問題もあります。

スペシャリティコーヒーはその辺りを市場主義に委ねたものだと言えます。こちらの方がコーヒーには合っていました。価格競争の中で各農園は美味しく安全なコーヒーを生産しても、市場では評価されにくかったという経緯があるわけです。そして味をチェックする団体があるというのがポイントです。団体が味の保証をすれば、いくらでも高値で売れるわけです。

こちらの方が生産者のモチベーションも上がるのではないのでしょうか。

 

 

サードウエーブはこのスペシャリィティコーヒーを発見したというのが大きいようです。どうもカルフォルニアのカルトワインの悪い影響もありそうですが、アメリカ人はコーヒーのことを全く知らなかったというショックの方が大きいようです。

ボストン茶会事件から、アメリカを代表する飲料はコーヒーです。それを無邪気に飲んできたのが、中南米を搾取し続けたとか大資本による寡占の問題とか、そういった問題にどう取り組みのかという思想があります。

顧客を増やすためのカップテストの無料サービスというのもありますが、これは啓蒙活動の一貫と考えたほうがよさそうです。

 

サードウエーブの本質はヒッピー文化だと思います。その上でアメリカの再定義を味で行おうというムーブメントです。高値で売れるからというだけではないでしょう。

 

夕方は晴れたのだが、今現在雪が降り積もって13センチまで積もった。