昨晩からのっそり降った雪です。この午前1時時点では13センチ程度でしたが、そこからもドンドコ降ってくるのです。ええ降って降って振りまくります。
お昼までに25センチと記録的な豪雪になりました。ただ幸いなことに真冬日です。重たい雪なのですがなんとか除雪機のダクトをつまらせずに除雪できそうです。しかしガソリンがあと1リッターと少ししかタンクに入っていないはず。午前中にガソリンを3リッター買ってタンクに入れます。この微妙な量が、季節最後かもしれないという量です。
今日は歯医者の予約を入れています。ガソリンを買いに行く時間ももったいないのですが、もうこの時点で諦めています。
順調に…やはりちょっと雪が溶けかかっているところなんかに差し掛かるとダクトが詰まりますね。あとさすがに小型除雪機だけあって25センチも降ってしまうと非力です。2時間かかりました。そもそも置いているところから出すだけでもかなり大変でした。何しろ急に25センチの段差ができたわけですから。
市内はもう大変。なぜか除雪車が出ていません。年度末で予算を使い切ったのでしょうか。それとも最後のドカ雪だから放置しているのでしょうか。天気予報では今晩が峠だとしても金曜日までは雪の予報です。放置はないよなと思っていましたら、さすがに今時点で主要道で除雪しているようです。
除雪から歯医者まで少し時間ができました。するとワーグナーのボックスセットがなんと3種類発見しました。しかも全部7000円以下。ヤバイのを見つけましたが、よくよく見ると三種類とも帯に短し襷に長しです。全部名演ですが、カラヤンがやっぱり絡んでくるのですよ。カラヤン無しでは語れなかった1970~90年というのが如実に現れているセットでした。
そしてこの3種を買って聞き比べをしてみたい自分がいて、さらにそれに関わる時間を計算する自分もいます。そしてお金の計算をする自分もいます。そしてこのボックスを聴き終える時間を考えたら、まあオソロシイ。仕事をどうしましょうか。それだったらリヒャルトシュトラウスのオペラボックスセットの方が良さそうですが、これは高すぎます。
さすがに国土交通省直轄の国道46号線はある程度除雪ができていたようですが、さすが4車線。除雪した雪が多すぎて歩道の方にガンガン溢れて歩道が部分的に埋もれるところまでできていました。歩行困難な歩道、シャレになりません。
さてようやく山本七平の「空気の研究」を読み始めました。今までは孫引きだったんですね。ゴメンナサイ。とはいえ本当に面白い本です。土井健郎の「甘えの構造」は今でも推薦書になっていますが、この本のダメなところは構造的でないところでしょうか。個人でなんとかしなさいという読み方になりがちです。大学生が読む本ではないなと思います。あれは啓蒙書でしかないと今では考えています。まあそれでもあそこから少しの人でも考えてくれれば、それはそれで素晴らしいのですが。
「空気の研究」は構造そのものですからたまりません。なぜこの本が推薦書にならなかったかといえば、多分キリスト教などの一神教との比較のような一般日本人には分かりにくい用例があったり、それよりも旧日本軍批判が入ったためかもしれません。
ボヤーとこの除雪のような体験型とテキストから入る学習と、なぜ両立しないのかという命題を考えていました。語学学習なんかがいい例ですが体験だけで入ると文法上の問題とか起きやすいしテキストだけだと使えないというのがあります。
スポーツだとテキストを読めば強くなるわけがありません。かといって闇雲に体験すれば体を壊すだけです。テキストをコーチの言葉と置き換えてもいいかもしれません。競技レベルもだいたい上位のレベルではコーチのアドバイスに忠実に従えば、ある一定以上確実に成績が出ます。ただそこからはコーチの持つ理論を把握し、他の理論とどこが違って自分に合っているのかどうかを判断しなければいけないわけです。単純に合っていない・合っているでは、好き嫌いだけで終わってしまいます。自分の違和感をコーチに伝える言語能力が非常に重要になるわけです。その上で自分に合った修正をどうかけてゆくのかというのを追求するのが一流です。もしかするとザトペックのように自分で理論体系を作ってしまう必要があります。当時としては画期的な理論でしたが、今では当たり前なサーキットトレーニングですね。
ただ大体の人は、この両極、テキストか体験かに分かれてゆきます。テキスト型には不寛容が漂いますし、体験にはオカルトが漂います。本質的な理論や根源的な理屈まで無視して突っ走る人たちは、なんなのだろうかと。
感情というのは難しいものです。
雪は止むかと思ったのですが、この後5センチも降りやがりました。さてどうしよう。