今日は雨が降ったりみぞれが降ったりした。外に出るのも億劫で家で音楽を聴きながら仕事をしていた。
そう輸入版の格安クラシックCDが山になっている。聞かないととにかくまずい状況になっている。どの程度まずい状況かといえば、多分全部聞き終わるのに2年はかかるだろう。カメラマンといえば外ばかりと思われるが、デジタルのおかげで家の中での仕事が多い。人よりは音楽漬けになれる環境にはある。だが2年でもつまみ食いをしまくった挙句に聞いたことのないディスクができるだろう。いや確実に聞かないボックスもある。ルビンシュタインのショパンは安いから買った物。ショパンな気分になれる日が来るといいが2年のうちにその日が来るのか。なぜポチったのかわからないところがある。
欲しくてたまらなかったものが今この価格で、というのはある。特に金の全くなかった20代前半の、しかもCDがオソロシク高かった時代を覚えているから異常な安値に見えるというのもある。ただあの時の渇きに似たものが今でも続いているというのがオソロシイ。
そしてデジタルリマスター技術の進歩です。元の原盤を損ねる勢いのリマスターはずいぶんなくなったようです。だから安心して買えるんですね。そういった古い録音がかなり格安です。とはいえこの人存命だよね?という人の録音がバナナの叩き売りのような価格で出ていたりするのもおかしなところです。
今日はバッハのマタイ受難曲を聞きました。メンゲルベルク指揮のアレです。この録音はライブで、かつオランダにドイツ軍が侵攻してくる前の日に演奏されたというイワクつきのもので、客席からのすすり泣きが聞こえるので有名です。それがなんと抑えられています。昔からこの録音はすすり泣きを強調しているのではないのかと思っていましたが多分そうなのでしょう。スッキリしすぎているような気がします。例のポルタメントも強調されすぎず当たり前に聞こえてきます。
ボックスセットのおかげでオソロシイことになってしまいました。欲しいのは別なものなのだが、ベートーベン交響曲全集が5種類そろっている勘定です。それ以外にも7番と8番では単独で4種類くらいある。ベートーベンは素晴らしいのですがボックスセットでは必ずついてきます。なのでこの結果になってしまいました。その前に有名指揮者はベートーベン全集を出したいのでしょうか。
本棚に百科事典を置かなければいけない気分で買っているところもあるのですが、同じ項目が重複しすぎているのが痛いです。
いい時代なのだが。ここまで音源が安くなるとは。
メンゲルベルクはかなりまともな指揮者だというのがわかった。