鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.173 (認知症対策検討委員会)

2013-09-10 15:53:29 | 日記
昨日(9月9日)、認知症対策検討委員会が開催されました。

認知症は65歳以上では10人に1人といわれ、ありふれた疾患ですが、認知症への対応は予防、診断、治療、患者・家族支援、周辺症状対策などを含め地域全体での多面的な取り組みが必要であり、まさに地域の力が試されている疾患と認識しています。

本委員会は鶴岡市健康福祉部が主導しており、市からの活動報告のあと、医師会委員との意見交換を行いました。以下、鶴岡市の認知症対策と現状について報告しておきます。

なお、配布資料は以下にアップしてあります。
http://www.evernote.com/shard/s44/sh/31fcb954-0214-4bd5-b1b6-30be053ac898/a79fda75f256948e11fc4a08630f164e

■ 鶴岡市の認知症への取り組み

・認知症相談窓口と連絡箋

市および包括支援センターに認知症相談窓口を設置し、認知症に関する相談を受
けつけている。また、認知症等に関する相談情報連絡箋を作成し、医療機関への
情報提供を行っている。
 24年度の実績
  市保健師の相談件数(延):186件
  地域包括支援センターの相談件数:620件
  連絡箋の発行数:11件

・もの忘れ相談医制度

認知症患者の相談医として、「もの忘れ相談医制度」を創設した。

http://www.city.tsuruoka.lg.jp/simg/pp04810-1.pdf

もの忘れ相談医には、認知症の診療、専門医への紹介、かかりつけ医との連携、
支援などを担ってもらうこととしているが、まだ、十分に機能していないという
のが現状。

・もの忘れ相談医診療状況調査票

そこで、この制度を普及させるために、もの忘れ相談医診療状況調査票を作成し、
認知症診断や連携の手順を分かりやすくしたり、包括支援センターなどへつなぐ
ツールとして活用できるように改訂し、活用マニュアルも作成した。

・鶴岡市認知症患者・家族教室

さらに、もの忘れ相談医への早期受診へつなげるため、また相談医受診から患者
・家族へつながる仕組みには、市民啓発が必要とのことで、定期的な患者向け集
団研修会を開始した。

 年間6回:奇数月 月・土曜日の午後3回・午前3回
 会場:にこ・ふる
 内容:「認知症を知る~認知症かな・と思ったら~」
    荘内病院神経内科:丸谷 宏先生
    保健師

以上の活動報告を含め、もの忘れ相談医を対象とした研修会が以下のごとく
予定されている。

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 第1回鶴岡市もの忘れ相談医研修会
 日時:9月26日(木)19:00~20:50
 会場:鶴岡地区医師会

1、開会

2、研修1
 1)「もの忘れ相談医の目的と役割ー地域連携体制の構築 その2」
      荘内病院神経内科 丸谷 宏 先生

 2)初期受診支援と患者家族支援について

 3)「もの忘れ相談医診療状況調査票」の改定と活用マニュアル

 4)認知症患者家族教室実施状況

3、研修2
 1)長谷川式スケールの活用と評価
   荘内病院 臨床心理士 柏倉 貢 先生

 2)認知症と「うつ」について
   武田医院 武田 晶子先生

 3)情報交換

4、閉会
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