鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.174 (地域連携パス推進協議会全体会)

2013-09-12 15:51:34 | 日記



9月10日(火曜)19:00~、荘内病院講堂で、本年度3回目となる庄内南部地域連
携パス推進協議会全体会が行われました。

今回は、運営委員会、定例報告のあと、10月1日から運用開始予定の
急性心筋梗塞地域連携パスの説明会が行われました。

なお、全体会終了後、大腿骨の個別パス委員会が行われ、来年3月発刊予定の集
計表について、今後の進め方など話し合いを行いました。

以下、報告します。

1、「当地区の急性心筋梗塞の現状」
  荘内病院循環器科 佐藤 匡先生

  荘内病院における急性心筋梗塞患者数は年間約60名(男女比 2:1)
  平均発症年齢:男性は69歳、女性は79歳。(女性が10歳高い)
  死亡率は、10%程度、
  荘内病院では再潅流までの時間(Door-to-Balloon-time)短縮のため
  手順などをマニュアル化し、90分達成率を38.8%から75.7%まで上げた。
  一方、発症から病院収容までの時間も時間も予後に重要な因子であるので、
  これまで以上に胸痛が持続する患者の早期病院搬送をお願いしたい。

2、パス運用の説明
 ・運用要項について 鶴岡協立病院循環器科 市川誠一先生
  目的
   地域全体で治療方針を標準化することで、心筋梗塞の再発を予防し、
   予後を改善する
  パスの構成
   医療者用連携パス(ITまたは紙)
   患者用パス
   バリアンス発生届
  運用方法
   対象患者:急性滲硬塞を発症し、入院治療された方
   除外基準:同意が得られなかった方
   期間:原則、退院後1年
  手順
   患者説明:説明し同意を得る
   連携パス登録:診療情報提供書、患者用パスを患者へ手渡す
   かかりつけ医:パスに沿った診療
  中止基準
   再発、再狭窄、ドロップアウト、死亡、その他
  バリアンス発生時の対応
   緊急を要する場合
    急性期病院へ電話連絡後、救急外来受診
   緊急性のない場合
    翌日以降に急性期病院を受診

 ・運用フローとパスシートについて 鶴岡協立病院スタッフ
   退院後、1か月、3か月に連携医療機関を受診
   6か月以降は、治療法により急性期or連携医療機関でフォロー

 ・心臓ハンドブック、患者用パスについて 荘内病院スタッフ
   緊急時の対応やパス、病気、食事、運動などを解説したハンドブック
   自己チェックシート
   健康チェック日誌
   を患者用に配布する

3.パスシステムについて
 今回から、特別なソフトを必要としない完全WEB型のシステムとなる
 Net4U PATHと命名
 ログインはNet4Uと同じ
 脳パスと似たインターフェースなので脳パスを使っていれば、違和感は少ない。
 Net4Uとはワンクリックで切り替え可能
 Net4Uのトップ画面で、パスの有無をアイコンが知らせてくれる

配布資料
http://www.evernote.com/shard/s44/sh/c137be64-a141-49eb-96b6-61b2eb4d6994/91e4d7107d23032e9d5ca90dfe8de38c

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