カルテ番号 あ・28 9度目(2)
愛田恵子の話し方はさっぱりしている。
政管財界や学界の一流とはいえ、バカな男共に変わりない。
手玉にとるのに、オンナを出す程じゃない、というのが言い分だ。
そんな店は掃いて捨てるほどあるのだ。
それでは一流は飽きてしまうだろう。
難しい話はしなくなる。
息抜きに来ていながら、本音を話させる。
愛田恵子は日本の中枢の情報を集めているのだ。
幕末から、常に中枢の近くにいるのは、業なのかもしれない。
陽水は知っている。
愛田恵子は古風なのだ。
本当に気に入った相手なら、十代の顔になる。
同時に誰とも添い遂げられない事も自覚している。
相手は普通の寿命なのだ。
「先生がそういう言い方するということは・・・
誰か見つかった?」
相変わらず、勘もするどい。
「そうですよ。
愛田さんに会って欲しい人がいます。
しかも、二人」
愛田恵子は一瞬黙ってから言った。
「先生も知っていると思うけれど、群れないわよ。
群れないように、バラバラで存在していると思うよ」
風間陽水は笑いをこらえて言った。
「私に、自然体でいいと言ったのは愛田さんですよ。
自然に集まったのだから、会うのが自然ですよ」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」
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