ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

なぜ今、電力自由化なのか

2016年05月16日 | 原発震災・原発問題
電気の小売り全面自由化が4月から始まりわが家も早々と新電力に切り替えました。実施1カ月半になりますが、変更をした家庭は1%にも満たないといいます。購入先を検討した人が26%、まだまだこれからのようです。
 
電力自由化に関する解説書も店頭にいくつが出てきた。しかしその多くがどこが一番安いかの料金比較、ポイントなどの特典サービスについてのお得感追求の記述が目立ちます。
 
私はもう少し今回の自由化の本質に迫る雑誌を読みたいと思っていました。
4月18日初版発行の『電力の自由化がわかる本』(洋泉社)は私の疑問に答える本でした。
 
本書では、東日本大震災がなければ(おそらく)電力自由化はなかった、と。原発震災が電力システム改革の実施を強く後押ししたと述べています。
 
電気事業は「発電」「送電」「配電・小売り」の3つの柱から成り立っていて、今年4月からの自由化は「小売り」部分でほんの序章に過ぎないのではありますが。。
 
明治維新後、数百のベンチャービジネスでスタートした電気事業。やがて5大電力に収れんされる。昭和に入り国策会社「日本発送電」(1939年設立)に統合。敗戦後、GHQにより日本発送電は解体され9電力体制となる・・・
 
電力の歴史が私の頭の中で整理されました。
著者は、従来型の「大規模型発電システム」が「分散型発電システム」にまさるとは簡単には言わない。当面は両者が補完し合うことで供給が維持されると慎重な見方をしています。
 
新電力会社に清き一票を
 
「電力自由化を決めたのは政治です。・・今回の電力自由化により、電力会社の選択という一票を獲得することになりました。東日本大震災を経験した私たちにとっては、電力会社を選ぶ基準は電気代の数百円の違いだけではないはずです。(木舟辰平)」
 
まったく同感です。私も未来の電力は原子力には頼らないエネルギーをと願い、自分なりに気になる電源構成を調べ「一票」を投じました。みなさんも新電力のエネルギーに切り替えていただきたくお願いいたします。
ちなみに当家は「ENEOSでんき」を選びました。ガス・石油系はよろしいかと存じます。「東燃ゼネラル石油」などもお勧めです。関西の方でしたら「大阪ガス」などいかがでしょうか。

 

【写真】4月から快調に計測しているわが家のスマートメーター。

 

電力自由化がわかる本
木舟辰平+柳沼倫彦
洋泉社

 

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