「電通」って会社、意外に知られていませんね。
広報宣伝部門を経験した人でもないと縁がなくて当然かもしれません。電通と聞いて運送会社か電気屋と思われる人も少なくないようです。
しかしこの会社、すごい力を持っています。
広告代理店業界の超トップ企業です。政党のアドバイザー役でもあり、時には国民の意識を誘導することで世の中の流れを動かす「陰の演出者」とも言われるほどです。たとえば「アベノミクス」などという珍奇な造語を流行らしたのも電通ではないかと勘ぐってしまいます。
五輪などはもちろん冠スポーツ、ビッグイベントの仕切り役。メディアへのスポンサー集め、トレンディな創作には必ず登場するのが電通などの広告大手。これまでも巨額なマネーが流れ飛ぶ原発推進キャンペーンでは電力会社とメディアの間に入り安全神話の広告を立案した頭脳集団でもあります。とりわけテレビ局は広告を電通に依存する割合は高く、とても電通様に対して批判的なニュースなど報じられるような話ではありません。
時代錯誤な“社員訓”
電通の社員手帳に「鬼十則」という、驚くような10か条の行動指針があります。
そのうち5番目。。
4.難しい仕事を狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。
5.取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは……。
6.周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。
「殺されても放すな」とは戦場の兵士訓のよう、それも時代錯誤の肉弾戦時代の。過労自殺した24歳の女子社員の手帳にもこの「鬼十則」は書かれていたのでしょう。今回、労働基準監督署(東京労働局)が臨検に入りましたが、ビシビシやっていただきたい。他社に先駆けて範を示さなければならない電通のような影響力のある巨大企業が、これまで何人もの社員を過労死に追い込んでる状態は腹立たしい。この際、徹底的に改革してもらわないと。労基署、労働局の奮闘に期待します。労組もしっかりせい!
渡辺美里「 my revolution 」 電通も「自分革命」して、さあ出直しだ。
My Revolution