感動的な本でした。
先天性障害として生まれたイ・ヒアさん。両手指2本、足は膝まで。
韓国釜山で生まれソウル育ち。7歳の時には全国規模の学生音楽コンクールで最優秀賞。今では名ピアニストになった。
『二本指のピアニスト』の著者は、イ・ヒアさんのお母さん、ウ・カプスンさん。看護師として傷痍軍人である障害者の夫のケアも。
妊娠時、正常でないエコー検診を見た医師を始め周囲から猛反対、さらに出産後は先進国へ養子に出すことも決められた状況の中で母は孤軍奮闘。どんな事があってもわが子として育てることを決めた母の強い意志と愛情。
世間の好奇な視線、非礼な言葉にも屈しない母と子。どことなく『五体不満足』の乙武洋匡のお母さんと通じるものを感じた。
ヒアさんが尊敬するのは、なんと乙武洋匡だったという(2007年11月現在)。
子どもの興味を見つけそれを伸ばす。特にハンディのある子どもの中の眠っている能力を呼び覚ますことができるのは親の愛情なのでしょうね。とりわけ母の愛は無敵。
ピアノの先生からヒアには「無理」の結論を出されても母は引き下がらなかった。発明王エジソンのお母さんのようにカプスンさんもヒアさんと一緒にピアノに挑戦した。
この間の教育はスパルタ方式。果たしてこの方法がすべてのハンディのある子ども達に通用するかは多少疑問を感じます。ただカプスン・ヒア親子の例では、確実にそれが達成され成果を得たということになりますね。
カプスンさんもヒアさんも本当によく頑張りました!!
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二本指のピアニスト |
ウ・カプスン 著 | |
新潮社 |
平原綾香と『ジュピター』を演奏するイ・ヒアさん。
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