ポポロ通信舎

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国立大学の大きな広告に驚き

2017年07月12日 | 研究・書籍

このところ全国紙(朝日新聞)に大きな国立大学法人の広告が次々に掲載されているのにびっくりしている。マリリン・モンローの大広告とはまた違った驚きです。九州大学の広告が最近印象に残っていましたが昨日は京都大、東京工大が・・。そして今朝は東京大学の登場だ=写真。

どうも国公立大学の広告活動には違和感を覚えます。私立大学といえども公金が補助金として多額に投入されているわけで派手な広告が目に入るとそれはそれで疑問を感じてしまう。そもそも教育機関は宣伝広告に費用を掛けるのでなく、本来の教育活動にそれを向けるべきではないだろうかと思うからです。
2004年に国立大学が法人化してから10年以上経ちますが、大学の自己PRが加速化してきているようで見苦しい。


最近、加計学園問題で菅官房長官に質問連発で追及し話題になった元気な記者望月衣塑子(東京新聞)の著『武器輸出と日本企業』を読みました。

今、最高学府の苦悩は

その中で「“最高学府”の苦悩」という章があります。2015年1月16日産経新聞の一面トップで「東大、軍事研究を解禁」の記事が出た。浜田純一郎総長が「東京大学における軍事研究の禁止の原則について一般的に論じるだけでなく・・(略)個々の場面での適切なデュアル・ユースのあり方を丁寧に議論して対応していくことが必要」との見解が容認の根拠とされた。

東大は、真珠湾攻撃から4ヶ月後、軍の要請に基づき工学部の定員を倍増した。今の千葉大の敷地に第二工学部を新設。軍は東大の研究者、学生に有無を言わせず武器の開発を強いたとある。軍事最優先に学問が利用された先の戦争の苦い反省から東大は1959年茅誠司総長、1967年大河内一男総長がそれぞれ軍事研究は行わない旨の声明を出し確認してきた・・。

今朝の大きな東大の新聞広告を見ながら今、軍事研究協力への圧力も深まる中、良心的な大学人の苦悩はいかほどなものか、考えてしまった・・。

 

武器輸出と日本企業 (角川新書)
望月衣塑子 東京新聞記者
KADOKAWA

 

 

「前川氏や詩織さんの思いを直接ぶつけたかった」菅官房長官を厳しく追及し内部文書の「再調査」を実現!岩上安身による東京新聞記者・望月衣塑子氏インタビュー 2017.6.16

 

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