先日久しぶりに素焼きした浅草被官さまの鉄砲狐を塗っています。図らずも昨夜三社様より残り品薄というお知らせをいただいたので今朝一番に自転車でお届けしてきました。
あさ6時頃出発してゆっくりゆっくり漕いで浅草まで往復しましたが、路面の凸凹で荷造りした狐たちが傷むことないようにです。そんなわけでいつもよりも時間がかかりましたが、この季節の朝のサイクリングは気持ちいいですね。びっくりしたのですが、藤とかつつじ、さつきとかもう咲いているんですね。八重桜も盛りですが山吹も咲いていました。
上の狐たちですが、今戸ではありません。昔の堤人形の奉納用の狐を再現しているところです。
昨年、宮城県内に鎮座される稲荷神社さまからお問い合わせがあり、現状で瀬戸物製になっている奉納用の狐を土製に戻したいので作ってもらえないかというご希望でした。被官さまの鉄砲狐の画像を御覧になってのお問い合わせだったのですが、宮城県内に鎮座されている古いお社で、過去には土製の狐があったのだそうですが、実物はないようなので、今戸風の狐をお作りしても、土地の風習とは馴染まないのではないかと思い、地域的には堤人形か花巻人形が流通していただろうと考えるのが自然なので、とりあえず堤式のモデリングと彩色で作ってみました。耳の縁や宝珠には「金」で塗っているものと「黄色または黄土」で塗っているものとがあるのでそれも両方試してみました。個人的には金色は好きではないので、黄色のほうがひなびた感じだと思っています。
あんまり関係ないかもしれませんが、昔の堤の人形は内側にも胡粉を塗るという特徴があるのでそれを真似てみました。
はじめて塗ったものなのでまだ不慣れな感じですね。胸の「宝珠」とか爪の点々はオリジナルにはないのですが、入れたほうが映えるかどうか試しに入れたものです。
こうやって塗ってみて、やっぱり今戸の配色に安定感のようなものを感じますが、神社のご希望にお作りしたというまでです。今日神社へこれらをお送りして調整することなどご意見をいただいて変更もあるかもしれません。被官さまの鉄砲狐ももっとつくりますし、年末の王子装束稲荷の招き狐も頼まれているので基本狐作りでいっぱいです。
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