「暫狐」で有名な、東京を代表する郷土玩具のひとつである「王子稲荷の紙からくり」についての④です。
画像のものは昭和40年代に好事家によって作られたものです。福禄寿が抱える鉢植えの朝顔がにょっきりと咲いたり、三つ目の大入道、などちょっとグロテスクなものもみられます。
狐では唐傘を持った粋な姿のものは、おそらく歌舞伎の「髪結新三」の永代橋のもじりでしょうか?
これらは、昔王子で作られたものを写したものか、それともからくりの技法を応用して創作されたものか、わかりません。お作りになった好事家の方は下谷の小野照崎神社のそばに住んでいた有名な錺職の方だと聞いていますので、福禄寿と朝顔など、近所の入谷の鬼子母神の趣向でお作りになったのではないかとも考えられます。
王子は私の住む赤羽の目と鼻の先なので、ほとんど地元といった感じです。紙からくりについてじっくりと書くほどの知識もありませんが、地元もものであるという親しみがあります。作者のちょん髷のU氏には年代的にもお目にかかったことはありませんが、伝説的な方のようですね。流石に錺職の方だけあって趣向も技もなかなkと思います。何よりも失われてしまったものをこうして再現された心意気を学んでみたいです。仰るTV番組は私も観た憶えがありますよ。記事をお書きになられた暁には、私にも勉強させてくださいね。
またまたいまどき人形さんの貴重なコレクションを拝見出来て勉強になります。
どうもありがとうございます。
下谷の好事家の方は目かつら等も随分作られたようですね。
随分昔に息子さんを取材したテレビ東京のドキュメンタリー番組があって
後々あの作者さんのお宅だったと気付き録画しなかった事後悔しました。
すすきみみづく、麦藁蛇、江戸光と亀屋善八の三つのテーマは
簡単でも何か記録したいと思っていますがいつになる事やら…
お訪ねして必要な取材をしたくてもとにかく人見知りなもので困りました。
これではコレクター失格ですね笑。