脊振といえば、コバノミツバツツジ(小葉の三つ葉ツツジ)。4月末から5月上旬にかけて脊振縦走路を彩る。毎年、この時期は宮崎で茶摘みがあるため(今年はその後、すぐに山口へ帰省したので)、なかなかその姿を見ることができない。先日、「脊振の自然を愛する会」代表の池田さんから、今年は開花が遅かったとお聞きしたので、一縷の望みをかけて脊振へ向かった。
やはり終焉。脊振尾根ではすでにミツバツツジの花は落ち、かわりに青々とした”三つ葉”が登山道を彩っていた。その中を歩いていると、三俣山や大船山でよく見るツクシドウダンやシロドウダンが目に飛び込んできた。くじゅうに比べ標高が低いからだろうか、開花が早い。いや、そもそも脊振山系で見れるとは思っていなかったので、これには嬉しくなった。
ところで、脊振山縦走路に道標を立てるなど脊振の自然保護活動に取り組んでいる「背振の自然を愛する会」代表池田さんの話によると、ミツバツツジの数は年々減っているらしく、今後が心配になる。脊振の麓では、5、6年前から五ヶ山ダム建設のために尽く山が削られ、周辺の環境は大きく変わった。植生の変化は標高の高いところほど顕著だといわれているので、そうしたことも影響しているのではないだろうか。背振山系は貴重な植物が多く見られる場所だけに、いつまでも変わらずにいてほしいと思うのだが。
撮影日:2017.5.21
終焉(太鼓岩付近)
縦走路へ
やっぱり遅かった、、
”三つ葉”のトンネル
「唐人の舞」から金山(写真左ピーク、右に福岡市)
「鬼ヶ鼻岩」まで散策
脊振尾根を歩く
コデマリ(バラ科)最盛期
椎原峠ルート
絶滅が危惧されているキンランを発見!
数十年に一度咲くと言われる クマザサ(イネ科)の花が咲いていた
ここから入る
「鬼ヶ鼻岩」から背振山頂
博多湾に浮かぶ能古島 背後に志賀島
至福のひととき
ふたたび登山道へ
コツクバネウツギ(スイカズラ科) 満開
ガク片に注目 5枚だとツクバネウツギ
ちらっと
見上げるとシロドウダン(ツツジ科)
ツクシドウダンも
真下から
毛虫のような ウワミズザクラ(バラ科)
天山を望む
佐賀平野 遠くにうっすらと普賢岳(写真中央)
~今回、登山道で出会った花や生き物たち~
タンポポの綿毛(キク科)
ホウチャクソウ(ユリ科)
キンラン(ラン科) 曇りや雨の日は閉じて晴天の日だけ開く
ギンリョウソウ 別名はユウレイダケ(シャクジョウソウ科)
タニギキョウ(キキョウ科) キキョウの仲間には見えない
タニギキョウの群生 枯葉(右)と比べるといかに小ささがわかる
もしかしてアサギマダラ?
斬新なデザインだけど名前は?
こちらを威嚇して羽を広げる ダイミョウセセリ??
ノアザミ(キク科)
《参考》