先日までの猛暑が嘘のように涼しい。ようやく熱帯夜から解放されてほっとしたのも束の間。今夕、福岡管区気象台が発表した気象情報によると、九州付近に停滞している前線が、27日朝には対馬海峡付近まで北上し、この前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込むため、九州北部では、27日から28日にかけて梅雨末期のような大雨になるという。警戒が必要だ。(最新の情報はこちら)
ところで、福岡県は今月20日、福岡県渇水対策本部(6月26日設置)を解散した。7月18日からの大雨、さらには今月の台風10号の降雨により、県内のダム貯水率は平年を上回るまで回復、水道用水や農業用水の確保の目処が立ったことを理由に解散した。ふりかえってみると、7月18日からの大雨はダムを一気に潤した。貯水率はうなぎのぼりで、福岡市では一足早く7月末に渇水対策会議を解散した。県は一部のダム(油木ダム)の貯水率が回復していなかったため、解散が遅れた。その後、8月に入ると、台風10号や秋雨前線の影響で雨の日が続いた。そのため、現在、県内のほぼすべてのダムが平年貯水率を超えている。(下表参照)
そこで、気になるのが那珂川上流域にある3つ(背振・五ヶ山・南畑)のダム。五ヶ山ダムは満水位(407.1m)まであと1mのところまで水は溜まっている。その上流にある背振ダムはすでに満水。五ヶ山ダム下にある南畑ダムは洪水調整のため、満水位まで約2mのところで維持されている。7月の大雨の際は、ここが空っぽな状態だったので心配はしていなかったが、今回は、ほぼ満水の状態なので気になる。大事にならなければよいが。
27日から今週末まで注意が必要 (画像:ウエザーニュースより)
福岡県主要18ダム貯水率(8月26日現在)87.8%、平均を約10%上回る
8月に入って一旦下がったものの、中旬以降ふたたび上昇 いつもの年と違うパターン
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《関連資料》
・福岡県HP。福岡県渇水対策本部の解散について(2019.8.20)