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宇宙監視レーダー、地元住民が県に申し入れ

2023-09-10 21:23:23 | 宇宙監視レーダー

今年度運用開始予定の埴生・宇宙監視レーダーに新たな動きがあった。8日、ブログ(宇宙監視レーダー)へのアクセスが急増したので、何かあったのだろうかと調べてみると、山口放送が宇宙監視レーダーに関する報道をしていた。それによると、地元住民が山口県に対し、電磁波の常時モニタリングを防衛省に要請するよう申し入れていた。(それでアクセスが増えていたのだろう)

報道によれば、これまでの住民説明会で防衛省は電磁波モニタリングについて「定期的に監視・測定し、数値などは必要があれば示してきたい」と回答していた。ところが、今年5月、地元住民が改めて質問したところ、中四国防衛局は「総務省が定めた数値以下になっているので、運用後のモニタリングは必要はない」と回答したという。そのため、地元住民は、説明会での説明を反故にされたとして、電磁波の常時モニタリングや施設直下の活断層(菊川断層)調査を行うよう、防衛省に要請するよう県に申し入れていた。

これまで公にされた住民説明会は3回。最後に開催されたのは令和3年12月4日。その時の議事録を確認してみると、電波の危険性についての住民の質問に対し、防衛省は「運用開始前に電波を測定し、示したい」と答えている。さらに「宇宙監視レーダーは、静止軌道上のものを見ようと考えており、時間をかけて非常に弱い信号を時間をかけて検出し、衛星の位置やごみの位置を把握する作りとなっているため、従来の強い信号を使うレーダーと違う。検査については、改めて市と検討しながら決めていきたい」とも答えている。

その後、山陽小野田市との間でどのような協議がされたのか確認することはできないが、今回の報道からして、のちに住民とのやりとりがあったものと思われる。その上で言わせてもらうと、住民に定期的に測定すると説明しておきながら、基地が完成してから必要ないというのはいかがなものか。ヤフー記事のコメント欄を読むと住民を揶揄するものが多いが、重要なのは、電磁波云々の前に、防衛省が住民との約束を反故にしたという点だろう。住民を安心させておいて建設を進めたところが問題なのである。こうしたことは今に始まったことではないが、安全性に問題はないと言って進めた先がどうなるか、、いつか来た道にならなければよいが。

 

 

完成した宇宙監視レーダー(2023年7月18日撮影)

 

 

 

ほぼ完成の電源局舎 屋上に大勢の作業員の姿、竣工検査?(2023年8月22日撮影)

 

 

《追記》

宇宙監視レーダーに関する問題について、山陽小野田市議会9月議会の一般質問で取り上げられます。日程は9月12日です。

(参考)一般質問通告書

 

《関連記事》

宇宙監視レーダー「電磁波の常時モニタリングを」山陽小野田の住民団体が要望(KRY山口放送 2023.9.8)

宇宙監視レーダーに反対する会 防衛省の電磁波モニタリングなど県に要請求める(宇部日報 2023.9.9)

 

《参考資料》

山陽小野田市、山陽受信所跡地への宇宙状況監視レーダー建設について

山陽小野田市議会