北海道新聞 04/07 05:00

副読本を手に喜びをかみしめる藤戸竹喜さん
【阿寒湖温泉】釧路市阿寒湖温泉に住むアイヌ民族の彫刻家藤戸竹喜(ふじと・たけき)さん(81)が、道内で今春から使われる中学校美術の副読本「美術資料~北海道の美術」の巻頭特集で取り上げられた。
出版した秀学社(大阪)によると、全国で美術の副読本でアイヌ文化が特集されるのは珍しいという。
秀学社は美術副読本の最大手で今春、12年ぶりに改訂した。巻頭カラー14ページの北海道特集の中で「アイヌの文化に触れる」と題して1ページを割り当てた。アイヌ文化の特集は初めて。
藤戸さんは、2014年にJR札幌駅西改札口前に設置された木製モニュメント「エカシ(長老)像」を制作した。その様子などの写真3枚と、藤戸さんのコメントを掲載。「こんにちは」を意味するアイヌ語「イランカラプテ」を北海道のおもてなしの言葉にするキャンペーンも紹介している。
秀学社によると、編集会議に参加した美術教諭から「北海道の美術にアイヌ文化は欠かせない」との意見が出て、第一人者である藤戸さんの特集を決めた。既に札幌、旭川、釧路、帯広などから注文が相次いでおり、道内で2万3千冊を販売した昨年度を上回る勢いという。
藤戸さんは、熊彫り職人の父親をまねて幼いころから木彫りを始め、動物や観音像、等身大の人物像などを精力的に制作している。14年に釧路市文化賞、15年に北海道文化賞を受けた。「父竹夫の代から約100年続く木彫りを、芸術作品として美術の副読本に載せてもらえるなんて非常にありがたい」と喜んでいる。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/life-topic/life-topic/1-0256460.html

副読本を手に喜びをかみしめる藤戸竹喜さん
【阿寒湖温泉】釧路市阿寒湖温泉に住むアイヌ民族の彫刻家藤戸竹喜(ふじと・たけき)さん(81)が、道内で今春から使われる中学校美術の副読本「美術資料~北海道の美術」の巻頭特集で取り上げられた。
出版した秀学社(大阪)によると、全国で美術の副読本でアイヌ文化が特集されるのは珍しいという。
秀学社は美術副読本の最大手で今春、12年ぶりに改訂した。巻頭カラー14ページの北海道特集の中で「アイヌの文化に触れる」と題して1ページを割り当てた。アイヌ文化の特集は初めて。
藤戸さんは、2014年にJR札幌駅西改札口前に設置された木製モニュメント「エカシ(長老)像」を制作した。その様子などの写真3枚と、藤戸さんのコメントを掲載。「こんにちは」を意味するアイヌ語「イランカラプテ」を北海道のおもてなしの言葉にするキャンペーンも紹介している。
秀学社によると、編集会議に参加した美術教諭から「北海道の美術にアイヌ文化は欠かせない」との意見が出て、第一人者である藤戸さんの特集を決めた。既に札幌、旭川、釧路、帯広などから注文が相次いでおり、道内で2万3千冊を販売した昨年度を上回る勢いという。
藤戸さんは、熊彫り職人の父親をまねて幼いころから木彫りを始め、動物や観音像、等身大の人物像などを精力的に制作している。14年に釧路市文化賞、15年に北海道文化賞を受けた。「父竹夫の代から約100年続く木彫りを、芸術作品として美術の副読本に載せてもらえるなんて非常にありがたい」と喜んでいる。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/life-topic/life-topic/1-0256460.html