火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

北半球は、夏間近です。

2010-03-28 23:26:56 | Weblog
3月25日にCMO#370がアップされました。だいぶ間が開きましたが、火星も遠ざかっていることで月一のレポートとなったとのことです。
2月16日から3月15日の報告です。
季節はλ=052°Lsからλ=065°Lsまでということで。視直径δは13.3ʺから10.7ʺになっています。

詳しくは、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn5/CMO370.pdf

今回は、南半球が秋分を過ぎて冬に向かっている時期であり、西半球(アルギュレ平原を含む)と東半球(ヘラス平原を含む)の観測が詳しく報告されていますね。
どうも西半球と東半球では、西のほうが寒いということで、その違いを観測で裏付けているようです。

その元になった情報としてCMO#353の浅信(浅田さんの通信)でESAのMarsExpress搭載のPFS(the Planetary Fourier Spectrometer)での観測結果による論文が紹介されています。
論文は、「Marco GIURANNA et alの"PFS/MEX observations of the condensing CO2 south polar cap of Mars" Icarus 197 (2008) 386-402」です。
λ000°Ls~λ025°(南極冠が成長し始める)の時期とλ050°Ls~λ070°の時期とで顕著な違いが見られたというのがこの論文の骨子だそうです。

λ000°Ls~λ025°では、南極冠でもまだ大気がCO2の凝縮温度より高いため、CO2の雪は降らずに霜によって南極冠が成長していくとのことで、λ050°Ls~λ070°の時期となると西半球で降雪が始まるとのことです。
やはり、大気の動きにより地域差が生じるのでしょうか?

かなり専門的なので、私では十分理解できてませんが、朝から夕方までのヘラス平原を観測したデータが集められているので貴重なものだと思います。

GHOMIZADEH, Sadeghさんの3月11日の画像に朝昼夕のヘラス平原が撮り分けられています。
画像は、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2009/f_image.html

タルシス三山とオリンポスの朝霧にうかぶ画像も良いものが多い感じです。
特に、3月4日のPEACH, Damianさんの070°Wの画像は、良くわかりますね。

火星通信の皆様のご苦労の結晶が、火星探査機のデータと合わさり、ますます火星のことが分かってくるものと期待します。

本文と関係ありませんが、本日は、井の頭公園に花見に行きました。
花も一部咲き程度でまだ寒かったですが、懐かしい友人たちと会うことができました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする