NASAの空飛ぶ円盤(Flying Saucer)打上延期!
気象条件が良くなかったみたいですね。なぜか、CuriosityのWhat'sNewに延期情報が載っていました。
次のチャンスは、7日、9日、11日、14日。
実施されれば、NASA_TV と USTREAMで配信予定です。
NASAが本格的に有人火星探査へ動き出しましたね。
この空飛ぶ円盤は、LDSD(The Low Density Supersonic Decelerator:低密度超音速減速機)の開発を目的としています。
高度約55kmの成層圏上空でテストを実施するのは、火星の大気を想定してのことです。
「テスト手順」
・LDSDは、気球で約36.6km(12万feet)上空まで運んでもらいます。
・そこで気球から切り離されます。
・その1秒後、4つの小型ロケットが点火されます。LDSDの姿勢制御のためです。
・そして0.5秒後にメインエンジン(Star 48B long-nozzle, solid-fueled rocket engine)が点火され、成層圏上空にLDSDを打上げます。
*成層圏上空=成層圏は、10-60kmの範囲で今回は、約55kmまで上空に行きます。
・そこでマッハ4までスピードを上げた後、マッハ3.8まで減速して2つのブレーキシステムの1つSIAD-Rを始動します。
*2つのブレーキシステム=6mのSIAD-R(supersonic inflatable aerodynamic decelerator)と 30.5mの超音速用パラシュート
・SIAD-Rでマッハ2.5まで減速して、その後、超音速用パラシュートを展開して約45分後ハワイ沖に着水する予定です。
*主要機器は、すべて回収するようです。
今回のテストが上手く行くと新しい減速手段が確立されることとなり、火星の地表に2-3tの重量物を送ることが可能となります。
現在は、Curiosityの時の1.5tが最高ですので、その2倍になるということです。
来年は、2回のLDSDの飛行テストが行われ、その際に2つの超音速減速技術を徹底的にテストするとのことです。
それにしても、SIAD-Rは、ハワイの海でも見られるハリセンボンからヒントを得たそうです。
どこで研究するかとか、いろいろな興味を持っていることも大切なことかも・・・