11月4日のWhat'sNewでSharp山の基底部の"Pahrump Hills"の中に位置する"Confidence Hills"で採取したサンプルをCheMinで分析した結果が発表されています。
このサンプルは、Sol759(9月24日)にフルドリルを実施し、下図のとおりSol762に採取したものです。
フルドリルについては、当ブログ「Sharp山を初ドリル」で紹介しています。
Curiosityが火星に降り立って以来2年以上が経過していますが、その間でCheMinが分析したサンプルの中で際立ってヘマタイトが多い事が分かりました。
この結果は、2010年に発表された軌道上のMROのCRISM(Compact Reconnaissance Imaging Spectrometer for Mars)による観測結果と合っているとのことです。
*詳しくはこちらを: http://mars.jpl.nasa.gov/msl/news/whatsnew/index.cfm?FuseAction=ShowNews&NewsID=1746#sthash.sRlul5Uo.dpuf
左が"Yellowknife Bay"の"Cumberland"のサンプルの分析結果です。
右が"Pahrump Hills"の"Confidence Hills"のサンプルの分析結果です。
"Pahrump Hills"のヘマタイトの形は、Opportunityが発見したものと異なっていて、酸化条件についての手掛かりとして大変重要であるとのことです。
下図は、さらに詳細な調査をするために周辺を動き回っている様子を示しています。
サンプルを採取した"Confidence Hills"を起点にして赤丸がSolの最後に止まった点をあらわしています。
"Confidence Hills"の赤い丸がSol753、次の赤い丸が17.057m移動したSol780、次が4.313m移動したSol785、次が15.098m移動したSol787、次が6.76m移動したSol790、次が12.013m移動したSol792、最後の点が18.97m移動したSol794の地点を示しています。
白い丸は、移動中に止まって観測したポイントを示しています。
現在の最新情報では、下図のとおり"Whale Rock"から引き返してSol799の位置にいます。
"Pahrump Hills"の露頭の初期偵察は、完了したとのことで、興味のある波紋の場所に戻っているようです。
かなり精力的に調査を進めている様子が伺えます。
頼もしいですね。
車輪は、大丈夫なのかな・・・