NASAは、Jezero CraterをMARS2020の着陸地として決定しました。
調査に5年が掛かりましたね。
その間、精鋭チームと惑星科学コミュニティによって60以上の候補地点のすべてが調査・検討されてきました。
調査候補地点は、こちら
https://www.nasa.gov/sites/default/files/atoms/files/exploration-zone-map-v10.pdf
MARS2020着陸地のNASAの記事は、こちら
https://www.nasa.gov/press-release/nasa-announces-landing-site-for-mars-2020-rover
下図が、Jezero Craterです。
(C)NASA/JPL/JHUAPL/MSSS/Brown University
いよいよ2020年7月から生命探査と有人探査へと繋がる新しいステージの始まりとなります。
MARS2020は、Galeクレーターで活動中のCuriosityの兄弟です。
ローバーの基本骨格などが同一のもので、そこに今回の探査活動に必要な機器・装備が搭載されます。
また、着陸システムはCuriosityと同じ「スカイクレーン方式」です。
Jezero Craterで採取した貴重なサンプルをMARS2020以降のミッションで地球に持ち帰ることが計画されていますので、ここが火星探査の次の10年のステージとなります。
(C)NASA
Jezero Craterは、火星の赤道のすぐ北にある巨大な衝突盆地のIsidis平原の西端に位置しています。
Isidis平原の西側は、火星で最も歴史的で科学的に興味深い風景などが知られています。ミッションの科学者は、かつては古代の川のデルタであった直径45キロメートルのこのクレーターが、古くからの有機分子や微生物生命の可能性のある兆候を留めている事を期待しています。
Jezero Craterの古代(Noachian)の湖のデルタシステムには、過去の生命の痕跡を残す可能性の高い粘土や炭酸塩など、少なくとも5種類の岩石の有望なサンプリングターゲットが多数存在しています。さらに、大規模な流域からデルタに運ばれた物質がクレーターの内側と外側にさまざまなミネラルとして存在している可能性があります。
(C)NASA
https://www.nasa.gov/feature/jpl/scientists-shortlist-three-landing-sites-for-mars-2020
惑星協会のEmillyさんのブログでも詳しく書かれています。
http://www.planetary.org/blogs/emily-lakdawalla/2018/jezero-landing-site-mars-2020-rover.html
火星の地質年代については、下記を見てください。
何年前かと言う年代については、諸説あるようです。
米惑星協会:http://www.planetary.org/blogs/emily-lakdawalla/2013/10251246-noachian-hesperian-amazonian.html
サラリーマン宇宙を語る:http://www.astronomy.orino.net/site/kataru/solar_system/mars/mars_epoch.html