火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

火星のブルーベリー>ここから始まった!

2018-12-12 00:28:09 | MER

15年前にOpportunityがメリディアニ平原で見つけたブルーベリーによって、遥か40億年~38億年前の火星に厚い二酸化炭素の大気が存在し、温暖湿潤であったことを裏付けてくれました。
下図は、2004年2月8日にOpportunityがメリディアニ平原で撮影したブルーベリーです。

(C)JPL-Caltech/Cornell/USGS

https://mars.jpl.nasa.gov/resources/6929/martian-blueberries/

下記資料に詳しくまとめられています。名古屋大と高知大の日本の研究者が中心となり、モンゴルと英国の地質調査研究所も巻き込んだ力作です。

http://www.nagoya-u.ac.jp/about-nu/public-relations/researchinfo/upload_images/20181212_num.pdf#search='%E5%90%8D%E5%8F%A4%E5%B1%8B%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%AE%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97+%E5%9C%B0%E7%90%83+%E7%81%AB%E6%98%9F+%E3%80%8C%E7%90%83%E7%8A%B6%E9%89%84%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%80%8D'

Opportuntyが発見したブルーベリーと呼ばれる球状の物質は、地球上でも鉄コンクリーションとして米国のユタ州で発見されており、さらにモンゴルのゴビ砂漠からも同様の鉄コンクリーションが発見されました。さらにこの3つは、同じメカニズムで形成されることが確かめられたとのことです。

<鉄コンクリーションの形成>
・炭酸カルシウムの球状コンクリーション
・上記の球状コンクリーションが地層中に浸透してきた酸性の地下水との中和反応によって球状鉄コンクリーションが形成された。
・火星のブルーベリー(鉄コンクリーション)も同様の反応で形成された可能性が高い。
・火星のブルーベリーは、火星環境の謎を解く遺物と考えられる。

*コンクリーションとは:下記より(堆積物砕屑粒子間の隙間に鉱物が析出・充填することによって凝結したものを指す。)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

Science Advancesの論文は、下記にて 

Fe-oxide concretions formed by interacting carbonate and acidic waters on Earth and Mars
http://advances.sciencemag.org/content/4/12/eaau0872

*私は、地質に関して詳しくはないですが、資料等を見ながら読んでいて、ワクワクしました!


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Sols 2163-2256:Vera Rubin ... | トップ | 沈黙のオッピー!復活なるか! »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

MER」カテゴリの最新記事