現在の生活スタイルを振り返ってみると、読書、音楽・オーディオ、ブログ、そして運動ジムにおける運動習慣などに明け暮れており、どうもインドアの活動に偏りすぎているようだ。自分の経験ではこういう状況が続くと精神衛生上良くなくて近視眼的傾向に陥る気味がある。
人間は原始時代の遺伝子を引き継いでいるので、もっとアウトドア、つまり太陽の光を浴びて自然に触れ合う必要があるかもしれないということで再び魚釣りを始めることにした。季節もよくなってきており、早起きも苦にならずということで海の新鮮な空気を満喫しながら獲物も期待できて一挙両得である。
魚釣りは、小さい頃からの趣味でこれまで間断なく続いており、40歳台前後には、独自の工夫で釣りの仕掛けに開眼し、いっそ仕事をやめて漁師になろうかと思うほどのめりこんだ。自分で言うのもおかしいが何せ凝り性なのである。
クロ釣り(学名:メジナ)にかけては我ながら名人と思っており、手の平大のクロだが一日に100匹以上釣ったことが数回ある。そのときは単純に考えて獲物を観光地・別府の飲食店にさばけば生活していけるかもしれないと思い、当時の上司との相性も含めて仕事上のストレスがたまり真剣に仕事をやめようかとさえ思った。
結局そのときは、妻の反対で仕事を辞めることは出来なかった。こうした経緯もあって釣りに対する思い入れは一方ならない。
さて、日曜日に釣り場をじっくりと偵察に行き、現地の波止場の空気を吸って雰囲気が良かったので水曜日にいよいよ決行することにした。
当日は、快晴で4時30分に起床し自宅出発は5時30分。丁度7時に釣具店に到着。予約して解凍しておいたオキアミ、アミを添加剤とよく混ぜ合わして、車に詰め込み船着場に到着したのが7時30分。
渡し舟の出発が7時45分で、それから離島までが15分。波しぶきを浴びながら小さな船に乗っている気分が実に何ともいえない。とにかく天地無法の開放感に浸される。
自分の居住地である別府は海岸線が豊富なので沢山の釣り場があるのだが、不思議なことに地元で釣りをする気にはどうしてもなれない。釣りをするということは、日常の生活圏を離れるということであり、少なくとも車で1時間以上運転しないとその気にならないのだからどうも自分という人間は経済的な人種ではないようだ。
島の波止場の馴染みの場所に着き、釣りの開始は8時15分。結構風が強くて釣りづらい。30分ほどマキエをしたがクロが全然浮いてこない。しばらく来ていない間に釣り場の状況が変わった様子。まだ、時期が早すぎるのかもしれない。仕方がないので、浮き下を一ヒロ半ほどの深めにして釣り始めたところ、アジがかかりだした。
20cm前後でなかなか型もよいので、あっさりアジ狙いに切り換えることにした。初志貫徹のクロ狙いをあっさり放棄して非常に現実的な路線を選択するのがモットー。結局6時間ほどでアジが38匹、メバルが3匹、クロが1匹だった。帰りは14時10分の船で帰還。
自宅に帰りついたのは高速道路を利用したおかげで16時10分。早速、釣り道具を水洗いした後、お隣に早朝の騒音(車庫のシャッター音、自動車のエンジン音など)をお詫びする意味でアジを進呈。珍しいものではないが新鮮なので結構喜ばれた。
釣りはなかなか奥が深いところがあって、仕掛け(釣り針の大きさ、ハリスの細さ、錘のうち方、浮き下など)の微妙な調整やマキエの打ち方などで釣果が一変する。新しい仕掛けを工夫したときはスリル満点である。
久しぶりの釣り再開のこの日はこれだから釣りはやめられないという楽しさを満喫するとともに、いずれ寿命が尽きるときは燦々とした太陽のもと、波止の上で大往生を遂げるのも悪くはないなどと思った。
2007年5月23日(水) 天気晴れ 海上の風かなり強し
釣り時間:8時15分~13時40分
場所:S市O島大荒代
汐:小潮 干潮:12:20
ツケエ:オキアミ(小粒)、サシアミ、ゴカイ
マキエ:オキアミ1角、アミ4角(うちエサ取り用3角)
集魚剤:チヌパワー、米ぬか(エサ取り用)
タックル:さお(7m50cm)、 浮き下:一ひろ半
釣果:アジ38匹、メバル3匹、クロ1匹
メモ:さお、ウキの選択、錘の打ち方に反省点あり、次回のときには修正要