2週間に1度の図書館通いでいつも限度いっぱいの10冊借りてくるのだが、面白い本に当たるのはだいたい3冊くらいが常である。
つまり打率3割ということで、野球に当てはめればこれは御の字でしょうかね(笑)。
今回はそのうちの1冊で「誰にも覚えがあるヘンな感覚の正体」(2019年5月:河出書房新社)。
興味を惹かれた中の2項目ほど紹介しよう。以下、原文のまま。
✰ 真夜中のラブレター現象(122頁)
深夜、気持ちが高ぶるあまり思わず書いてしまったラブレター。ところが翌朝それを読み返してみると、自分が書いたとは思えないほど恥ずかしい内容だった・・・。そんな経験はないだろうか。
または、深夜に何となく勢いのまま返信してしまったメールを翌日読んで「こんなことを書くんじゃなかった」と後悔することがある。これらは「真夜中のラブレター現象」と呼ばれている。
その理由だが「自律神経」が関係しているのではないかと考えられている。
自律神経とは心臓の動きや体温、血圧などを自動的にコントロールしている神経系で交感神経と副交感神経の2種類がある。
昼間は主に交感神経が働くことで活動的になる。反対に夜間は主に副交感神経の働きによってリラックスしたり、眠ることができるようになる。
このように夜間に働く副交感神経にはリラックスさせる作用があるため、理性が抑制され情動が優位になりやすいのだ。
その結果、ふだんは理性で抑えていたありのままの気持ちが夜に出やすくなるのである。
というわけで、深夜に書いたラブレターやメールはすぐに送らずに、翌日冷静な頭でもう一度読み返すようにした方が後で後悔しなくてすみそうだ。
筆者注:これには思い当たる節があって、昼間に書いたブログと、夜に書いたブログとでは違いがあることを認識しているし、場合によっては昼夜を問わず日によっても違いがあったりする。
そこで、一度書いたものはなるべく2~3日かけて読み直して校正したうえで登載するようにしている。
何しろ、1日当たりおよそ1000人の読者に対して”うかつ”なことを書いて誤解してもらいたくないのがその理由だが、それでもときにはポロっと「上手(?)の手から水が漏れる」ことがあるので悲しくなる(笑)。
次に、
✰ 子供の頃よりも1年があっという間に感じる(ジャネーの法則)
同じ1年間でも子供の頃に感じていた1年よりも大人になってから感じる1年のほうがずっと短く感じる。
新年を迎えたと思っていたのに気が付けばいつのまにか年末になっている。もっと長いと思っていた1年間があっというまに過ぎていくような気さえする。
年をとるにつれて子供のころよりも時間の経過を早く感じるようになることを「ジャネーの法則」という。フランスの哲学者、ポール・ジャネーが最初に指摘したことから名づけられたものだ。
その理由だが、大人の方が子供より時間の経過を早く感じるのは年齢が増していくにしたがい、子供の頃よりも刺激の少ない単調な生活になるためだという。
たしかに子供の方が新しい経験をする機会が多く、記憶や意識にも残りやすい。それが大人になると毎日が単調なことの繰り返しになり日々の印象も薄れてしまう。その結果、時間の経過も早く感じるようになるというわけだ。
また、5歳の子供の1年間はそれまで生きてきた年齢の5分の1(20%)なのに対し、50歳の大人の1年間はそれまで生きてきた年数の50分の1(2%)になってしまう。このように年齢が増すにしたがい、それまで生きてきた年数に対する1年間の割合が少なくなっていく。
この例では、50歳の大人のほうが5歳の子供より1年間の経過を10倍早く感じているということだ。
最後に高校時代の同窓生カメラマン「T」君の「湘南の宝石イルミネーション」の画像をご紹介して終わりとしよう。
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