「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

蘇ったデッカの「リボンツィーター」

2020年02月03日 | オーディオ談義

先日のブログに搭載したように「3ウェイチャンデバ」を使いだして10日あまり経過したが、目下のところ我が家のオーディオの可能性を大いに広げてくれて毎日がルンルン気分だ(笑)。



ちょっと大袈裟かもしれないが「遊び方」が山ほどあるので、こんなことならもっと早く導入すればよかった。

何しろ、これまでの「ネットワーク方式」では使いづらくて補欠に回していた機器がどんどんレギュラー候補になってくれるのだからたまらない。

具体的な例を挙げてみると、まずはアンプからいくと、

ややパワー不足気味だった「171Aシングル」(出力1ワット前後)を高音域専用に起用する、さらには高音域の伸びが不足気味だった「6SN7シングル」(出力トランス:TRIAD)を中音域専用に使ってみたり、また中高音域への表現力にやや不満があった「PX25シングル」を低音域に使うといった具合。

次に、SPユニットについてはもっと可能性が広がる。

現在は中音域用に「楕円型ユニット」(グッドマン)を使っているが、将来は予備として保管している「AXIOM80」(復刻版)の起用も楽しみだし、「175ドライバー」(JBL)の起用もそのうちトライしてみたい。

さらにツィーターもこれまで能率が低すぎて泣く泣く予備役に編入していた「デッカのリボン型」が使えるようになったし、逆に能率が高過ぎて使いづらかった「JBLの075」もいとも簡単に使えるようになった。

まったくいいことだらけだが、今回はその中から「ツィター」同士の勝負ということで「デッカのリボン型」と「JBLの075」の一騎打ちをやってみた。

はたしてどちらが「我が求めているサウンド」に合致しているのだろうか。



デッカといえば英国の老舗ブランドである。レコードのレーベルとしても、つとに知られ中高年の方には「デッカ」と聞いただけで胸が震える方がいるに違いないほどの優秀録音である。

個人的には「ドイツ・グラモフォン」「オランダ・フィリップス」「フランス・エラート」と並ぶ4大レーベルとして秘かに崇拝している。

このデッカのリボン型ツィーターは、あのマーク・レヴィンソン氏が使っていた3ウェイ型スピーカー「HQDシステム」(Hはハートレー、Qは英国コードのコンデンサー型、Dはデッカのリボン型ツィーター)の一角を占めているほどで、とても巷の評判が良かったので購入してみたものの如何せん、能率が低過ぎて我が家の小出力の真空管アンプでは持て余し気味で、ずっと予備役に編入していたもの。

しかし、今回のチャンデバ導入で独立したアンプをあてがってボリュームが自由自在に調整できるので見事に息を吹き返した。

テストに当たってはすぐにSPコードを切り替えられるように下記の画像のようにデッカと075を両方併設した。



もちろん、中音域を担当する「楕円形ユニット」(グッドマン)との「振動板合わせ」は言わずもがなである。

我が家のシステムのご意見番「Y」さんに来ていただいて実験したのは一昨日の1日(土)のことだった。

両方の試聴を終えてのYさんのご感想は次のとおり。

「075はとても冴えた音を出しますが、ちょっと自己主張が強すぎるように思います。スコーカーのグッドマンとの音色の違いも無視できませんね。もし使うとしたら、クロスオーヴァーを8000ヘルツにしてジャズを聴くときぐらいでしょう。

その点デッカは素晴らしいですね。スコーカーとの音の溶け込み方が一枚上です。徒に自己主張することなく実に自然に存在感をそこはかとなく醸し出してきます。

さすがに英国製ならではの上品さが漂ってきます。この雰囲気はリボン型でしか味わえないでしょう。これまでお宅で聴かせていただいた中では最高のツィーターですよ。」

と、デッカをべた褒め。

(シンバルは075の独壇場だけど年から年中シンバルだけを聴くわけにもいかないしねえとは独り言~笑~)。

このデッカはとにかく壊れやすくて、これまで全部で4台購入したうちにマッチングできるものが2台という有様で投資効果が最悪だったが、ようやく陽の目を見たことになる。

これからはこのツィーターが我が家の「華のエース」として活躍してくることだろう。

ただし、一つ難点があってこのデッカは前述したように能率が低いものだから小出力のアンプではうまく鳴ってくれない。そこで、とうとう我が家では高出力の部類に入る「2A3シングル」を登板させることになった。



出力管「VISSEAUX」(フランス:刻印)を高音域専用に使うのは実にもったいない限りだが現時点では「背に腹はかえられない」のがつらい(笑)。

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