つい最近のこと、新しいチャンデバの導入によって一躍レギュラーになった「デッカのリボンツィーター」については、先日のブログ「蘇ったデッカのリボンツイーター」で詳述したとおり。
久しぶりの登板にもかかわらず見事に期待に応えてくれたが、このツィーターはとても繊細なツクリなので常に故障の不安がつきまとうのが玉に瑕。
まあ、工業製品とは違ってオーディオ機器ともなると、それはもう丈夫さと質の両方を兼ね備えるのがベストだが、より後者が重視されるので「AXIOM80」を筆頭にそうしたものでしょう。
結局、順次4台を手に入れたものの、ペアとして組めるのは2台で、残る2台のうち1台は修理で何とか治りそうな気配だったので名門の修理屋さんにお願いしたものの「リボンは代替の部品もありませんし修理の対象になりません」と、あっさり断られた。
そして、この度の見事な復活劇である。オーディオに限っては物凄い心配性なので予備が欲しくなるのは当然ですよね。
そこで、オークションで探してみるとなんと「正常動作確認済みです」の良質のペアがたまたま出品されていたんですよねえ!
良品はオークションでもめったに見かけないので絶好のチャンス!
「よ~し、絶対落札するぞ!」と牙を研いだのは言うまでもない。しかも、格安のスタート価格で出品されているからたまらない。どうか値上がりしませんようにと祈るような気持である。何せ年金生活者なんだから~(笑)。
落札日は2日(日)の夜だった。覚悟を決めて、夕方になってから「この額をオーヴァーしたら仕方がない」という価格で入札してからぐっすり白川夜船。
翌朝、パソコンのメールを開けてみると「あなたが落札者です」のうれしい文字が躍っていた。しかも信じられないほどの格安のお値段だった。フ、フ、フ(笑)。
すぐに「かんたん決済」で支払い完了して後は品物の到着を待つばかり。
ところが5日(水)になっても、出品者(会社)からウンともスンとも連絡が無い。
たまりかねて「オークションの通信欄」で「代金を支払いましたが一向に連絡がありません。いったいどうなっているんでしょう?」と問題提起したところで、玄関のチャイムがピンポ~ン。
なんとお目当ての品物が到着したのである。な~んだ、「あまりにも安価で落札したので一方的に中止された可能性もある」と懸念していたが取り越し苦労だったようでほっと一息。
すると、まるでタイミングを合わせたかのように出品者から電話がかかってきた。
「どうもご連絡が遅れて申し訳ありません。品物は月曜日に発送しました。」「ハイハイ、たった今到着したばかりですよ。どうかご心配なく」
「実は私は大分県出身者なんです。Fと申します。ブログをいつも楽しく読ませてもらってます。」
エ~ッと、心の底から驚いた。なぜ当方がブログの筆者だと分かったのかの詮索は抜きにして「そうですか!それは奇遇ですねえ。実は今回のデッカは格安で手に入れられて大いに喜んでます。とてもありがたかったです」
「ハイ、実はもっと高値で落札されるものとばかり予想していましたが・・・。」と、Fさんからホンネがポロリ。
そこで「いや、実は」とこちらもついホンネを洩らした。
こうなるとお互いに「実は、実は」の応酬である(笑)。そのホンネとは次のとおり。
「蘇ったデッカのリボンツィーター」の記事ですが、読者に余計な刺激を与えて入札者が増えないように、わざわざ落札日の翌日(月)に登載を持ってきたんですよ。
もちろんその前の記事「読書コーナー~ヘンな感覚の正体~」は時間稼ぎのダミーで「にわかづくり」でした。姑息な手段でしたが結果的には功を奏しました。しかしFさんには申し訳ないことをしましたね」
「いえいえ、これから欲しいオーディ機器がありましたら気軽にお電話ください」「はい、よろしくお願いします」
さっそく現行機器と入れ替えて試聴テストをしてみたが「正常動作確認済み」どおりの素晴らしい出来だった。スペアが確保できたので、これから安心してデッカを聴けるようになったのは心理的にメチャ大きい。
大好きなオーディオに限っては「なりふり構わず何でもやる」のが我がポリシーだが、今回の所業は決して褒められたものではないかもしれないですねえ。
こすっからくて、みみっちくて、計算高い奴、え~い何とでも言ってくれえ・・(笑)。
最後に、高校時代の同窓生カメラマン「T」君が撮影した「逗子の大崎公園から撮影した富士山」の写真で「後味良く」終わりにしよう。
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