「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

一つの部屋に幾つもスピーカーを置く理由

2023年05月31日 | オーディオ談義

”のっけ”から理屈っぽい話で恐縮だが、人間には二通りの人物像があると思っている。すなわち、自分が考えている己の人物像と他人が自分に対して思い描いている人物像(イメージ)。

後者の場合だと「はたして自分は他人の目にどう映っているのだろうか」というわけだが、物理的に他人の頭の中を覗き見ることが出来ない以上こればかりは永遠に分かりっこない。

おそらく両方の間に“ズレ”が生じていることは想像に難くないので、この“ズレ”を日常的にときどき意識して自分を客観視することはなかなか意義のあることではないかと思っている。

たとえば分かりやすい例として身近なオーディオから挙げてみよう。

このブログを常時読んでいただいている方ならご承知のように、自分の部屋には現在4
系統のシステムが置かれている。

(別の3系統のシステムは隣室で待機中)

当のご本人はこれを至極当たり前と思っているのだが、他人から見ると「この人、バッカじゃなかろか、同じ部屋に4つもシステムを置く必要があるのか?」といった具合(笑)。

そういえば、ずっと以前に読んだオーディオ誌には「同じ部屋にスピーカーをいくつも置いてはいけない。それぞれが吸音材の役割をするし、音響的にもけっしていい効果をもたらさない。」といった趣旨のことが書いてあった。

まことに、“ごもっとも”で、出来ることならメイン・システム(=正妻)を固定してひたすら後生大事に使うのが“まっとう”だし世間体もいいに決まっている。

だがしかし・・、妻妾同居の禁断の味を一度味わうと、これが“病み付き”になってなかなかやめられそうにない(笑)。

というわけで、ここで「バッカじゃなかろか」のイメージを覆しておくのも悪くはないと思うので、改めて4系統のシステムを置く理由を縷々述べてみよう。

しかし、はたしてこんな理由で納得していただけるかなあと、ちょっと不安だけどね~(笑)。

まず、第一の理由として挙げられるのは何といってもオーディオに割ける時間の多寡によるものだ。

たとえば多忙な現役生活を送っている方については物心両面で日中の仕事が忙しくて音楽とオーディオに割ける時間はせいぜい休日や夜の“ひと時”といったところだろうからこういう場合は一つのシステムで十分のはず。

実際に自分の場合も現役時代はそうだった。社会の荒波は想像以上に厳しい。当時、頭の中の大部分を占めていたのは仕事のほうで、割合でいえば「音楽&オーディオ」は3割以下に過ぎなかった。もちろん個人ごとの能力的な問題もあって出来のいい人は別だろうが~(笑)。

しかし、現在となっては明らかに時間の余裕度が違う。1日24時間がフルに活用できるようになると、今や「音楽&オーディオ」三昧で、その占める割合は完全に逆転して7割以上にも達する勢い。

「あなたの頭の中はオーディオだけね・・」と、こぼす家人の言葉もどこ吹く風で(笑)、こうなると一つのシステムだけではとても間に合わないのが自明の理というものだろう。

次の2番目の理由といえば音楽ソースに応じたスピーカーの使い分けをすることになろう。

たとえば、どんなに高価な大型システムであろうと、女性ボーカルや小編成のソースに限ってはシンプルな口径20~25センチクラスのフルレンジの良さにはとうてい及ばない。

大型システムはどうしても音像が大きくなってシャープさが失われてしまうのだ。むしろ「音のエッジ」が荒くなるという表現が妥当かもしれない。

「豊かな音」と「緻密な音」との境目は紙一重・・、刑務所の塀の上を歩いているようなもので、内側に落ちるのと外側に落ちるのでは大違い(笑)。

そういうわけでオーケストラからボーカルまで、そしてジャズなどのいろんな音楽ソースを1台のスピーカーでこなせるほどオーディオは甘くないんだよ~と、言いたい。

投資額と音質が必ずしも比例しない、これはオーディオが仕掛ける巧妙かつ非情な罠ではないかといつも思っている。

もし豪勢なシステムの外にも「AXIOM80」を備えているマニアがいたとしたらその耳を私は信用する、と言ったらあまりにも手前味噌だろうか(笑)。

そういうわけで、現在念頭においている主な使い分けの目安は次のとおり。



これがれっきとした正妻で最後まで看取ってもらわないと困る存在・・、オーケストラとジャズの再生は安心して任せられる。

次いで、


これらは小編成やボーカル向きでひたすら「音の彫琢」を楽しむためのSP群。        

と、いった具合だが、狙いはもう一つあってときどき違う音を聴きながら「あら探し」をして楽しみたいのがホンネ(笑)。

以上、まさにオーディオ三昧の生活だが、これで「幾つものシステムを置いている理由」にある程度納得していただけただろうか。

少しは自分の「変人イメージ」が覆ったかな~(笑)。

で、最後に「一つの部屋に幾つもスピーカーを置く理由」を「チャットGPT」に訊ねてみた。

「部屋に複数のスピーカーを配置する理由はいくつかあります。以下にいくつかの一般的な理由を挙げます。

1 音響体験の向上:複数のスピーカーを配置することで、音楽や映画などの音響体験を向上させることができます。複数のスピーカーを使うと、音がより立体的に感じられたり、サラウンドサウンド効果を再現したりすることができます。

2 均一な音の分布:1つのスピーカーだけでは、音の拡散や均一な音の分布が難しい場合があります。複数のスピーカーを配置することで、音を部屋全体に均等に広げることができます。

3 多部屋音響:複数のスピーカーを異なる部屋に配置することで、複数の部屋で同じ音楽を楽しむことができます。たとえば、ホームシアターシステムでは、メインのスピーカーをリビングルームに配置し、サラウンドスピーカーを他の部屋に配置することで、映画や音楽を全体の音響で楽しむことができます。

4 マルチルームオーディオ:複数のスピーカーを異なる部屋に配置し、それぞれのスピーカーを独立して制御することで、異なる音楽を再生したり、部屋ごとに異なる音楽を同期させたりすることができます。これにより、部屋ごとに異なる音楽を楽しむことができるだけでなく、全体として統一感のある音楽体験を作り出すことも可能です。

これらは一般的な理由ですが、個々の状況や好みによってもスピーカーを複数配置する理由は異なる場合があります。音響環境や個人のニーズに合わせて、最適な配置方法を選ぶことが重要です。

以上のとおりだが、ちょっとズレてますね・・。

「(脳の)マンネリ防止のためにいろんな音を楽しむことができる」という一言が欲しかったのに~。

やっぱり、無理かな~(笑)。



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