「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ談義~「いい音」へのアプローチ~

2008年03月23日 | オーディオ談義

これまで少しでも「いい音」を出せればと、いろいろやってきたがオーディオは上を目指せばきりのない世界(お金が沢山かかる!)なので、最近では「もうこの辺でいいや」という限界というか諦めにも似た気持ちが芽生えつつある。

音楽鑑賞に専念できるという意味では、こういうオーディオ離れは歓迎すべき状態のはずだが、まるっきり装置をいじらないというのも逆に元気がなくなって物足りなくなるのは一体どうしたことだろう。

システムのどこかをいじった後で、最初のCDを聴くときの緊張感、さらに音が良くなったときのあの喜びは何物にも換えがたいが、そういう感激を味わえないのが少々つらいところ。これはオーディオ愛好家には大なり小なり分かってもらえる心境だろう。

どうやらオーディオにしても、やっぱりほどほどにつかず離れずなのが精神衛生上いいようでこれは親と子どもの間の「子離れ」『親離れ」の関係と似たようなもの。

ということで、引き続きオーディオとは縁を切らずにやっていこうという前向き志向のもとで、これからの
「いい音」へのアプローチについて述べてみよう。大別すると次の3つがある(と思う)。

1 素性のいい機器をそろえること

まずスピーカーにはじまって、アンプ、CDプレーヤーなどだが、それこそピンからキリまである世界だが、フツ~の機器であれば70点程度までは確実に取れる。それ以上の点数を欲張ると加速度的にコストがかかるので、まっとうな経済人のすることではなくなる。

なお、アンプ、CDプレーヤーは近年、メーカー間の格差は少なくなってきているが、スピーカーがキーポイントなのは今も昔も変わらない。
また、自分のようにメーカー既成のコンポーネントを使っていない場合は、ネットワークの部品はあだやおろそかにできない。

2 リスニングルームの音響整備

スピーカーから出た音は直接リスナーの耳に届く音以外にも部屋の壁や天上、隅っこに当たって跳ね返った音などが混在しているので部屋の影響も無視できず、壁や部屋の隅などの要所への対策は欠かせない。

次の映像のとおり拙宅では天井や壁、隅にいろんな対策を施しているが、家人から「見場が悪くてお客さんに恥ずかしいのでやめてほしい」と泣かんばかりに訴えられるが、いまのところ馬耳東風を貫いている。

                       
          天井から吊り下げた篭           後方の壁と隅の対策

3 機器の使いこなし

2とやや関連するがスピーカーやアンプの置き場所を部屋のどこに決めるかで定在波(位相の噛み合わせで周波数によって音の強弱ができる)や残響などの影響を受けて音は大きく違ってくる。それに加えて、自分の場合は既製品と違って真空管アンプによる3ウェイのため、SPユニット(3点)とアンプ(3台)の組み合わせとか、いろんな使いこなしについて数多くのポイントがある。

1についてはこれから、あまりお金を掛けるつもりはないが、2と3については現状でもマダマダの段階でもっといろんな対策というか可能性が残されている感じ。これからはこういった方向について、かなりしつこく取り組んでいこうと考えている。あまりお金を掛けなくて済みそうなのがいいところ。

ということで、まず実践あるのみ。

3月中旬のある日、仲間のMさんに加勢してもらって3に該当する作業として、左右のスピーカーの間に大きな図体をデンと据えている液晶テレビを後方に移動させて奥の窓際にピッチリとくっつけてみた。

これはずっと以前から気になっていたところで、通常、音楽鑑賞にあたっては
左右のスピーカーの間にできるだけモノを置かないようにという鉄則がある。「人間の脳にとっては左右のSPから出てきた音が空間で合成されて正面に仮想の音像を結ぶ」のは周知のとおりでその肝心の正面に障害物があればいいはずがないのは自明の理。

CDプレーヤーやアンプなどはその際たるものだが、我が家の場合こればかりは部屋のスペース上、正面に置かざるを得ない。

そこで目をつけたのがテレビというわけで、今は液晶になって随分奥行きが薄くなったのでオーディオにとっては大歓迎だが、それでも邪魔になることには変わりがない。

従来オーディオ・ラックの上に載せていたテレビだが、悪影響を最小限に食い止めるため別にわざわざ作った台をラックの後ろに設置してその上に載せることにしたもの。

目から入る情報は耳から入る情報を圧倒するが、テレビが50cmほど奥に入っただけで圧迫感がなくなり随分と音場が広がったような気がする。まず、視覚的に非常に効果があったのを確認できた。

                 
 窓際に押しやったテレビ       テレビ台とラック(右側)         全景       

それに音の方もこれは悪くなるはずがない話で実際に中域のホーンによる音の正面からの張り出し感が緩和されてより自然な音に近づき、Mさんもその変わり様に感心しておられた。

こうして、着実に一歩前進というわけだが、これからもこの調子でいけば、こまめな対策の
ネタはとても尽きそうにない感じ。

近々取り組みたいのは、機器同士を結ぶケーブルやSPコードの
接点磨きとサブウーファーを含めた4つのSPユニットの位相調整など。

4月に入ると福岡からオーディオの猛者(もさ)連中が牙を磨(と)いでやってくるのでそれまでには是非・・。

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