「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「ミステリー とデモクラシー」の後日談

2023年07月06日 | 独り言

前回の「ミステリー・・」の「アクセス」には驚いた!

日頃の「音楽&オーディオ」関連記事とは比べものにならないほど好調で、なるほど、読者はこういう記事の方が好きなんだよね・・。

で、異例の2日間の「ロングラン」(?)と相成ったが、調子に乗って今回は
その「後日談」といこう(笑)。

まずは南スコットランド在住の「ウマさん」からさっそく次のお便りをいただいた。

「ミステ
リーの話となると首を突っ込まずにいられない。

ミステリーが英国で発達した理由の一つとして「人権を大切にする風土と警察の科学的捜査手法」とあるが、長年英国に住む僕としては、全面的に同意せざるを得ない。

儒教圏と違い、歳上歳下、つまり先輩後輩のカルチャーがない国だからこそ、個人の人権が尊重されている。子供達が地元の学校に通っていた時、授業参観で、先生がしょっちゅう生徒に質問する「あなたはどう思いますか?」これなど個人の意思を尊ぶ環境があると言うことでしょう。僕自身、自分の容姿をとやかく言われたことや年齢を聞かれたことなど一度もない。

警察の科学的捜査と聞いて、真っ先に思い出すのが、昔、スコットランドのロッカビー(我が家から30分)上空で起きたロンドン発ニューヨーク行きのパンナム機爆破事故です。

英国の警察は、現場の検証で得たわずかな繊維からリビア人の犯人を突き止めた。これは凄い。この大事件がきっかけでパンナムは破産し、以後、飛行機の持ち込み荷物の検査が厳しくなった。


推理小説の盛んな国の一つとしてスウェーデンが挙げられ、マルティン・ベック・シリーズが紹介されているけど、デンマークのユッシ・エーズラ・オールスンの「特捜部Q」も凄い。

僕はシリーズ全巻を読んできたけど、映画を見ているような息もつかせないストーリー展開にいつも興奮している。特に「カルテ番号64」の、推理小説史上類を見ないプロットには驚くとともに、幸薄き主人公の女性の結末には慟哭してしまった。読み終えて頬を伝わるものを感じている時、女房が部屋に入ってきて言った。
「あんた、泣いてんのね」

ハードボイルドはアメリカの専売特許と違いまっせ。英国にも凄いのがある。ギャビン・ライアル著「深夜プラスワン」…
「ハードボイルドだどお〜!」で有名な内藤陳さんなど、この小説に大興奮、自分の店に「深夜プラスワン」と名付けた。

さて、江戸川乱歩を初めて読んだのは確か小学校4年の時だった。もちろん少年探偵団です。著者のけったいな名前が「モルグ街の殺人」で知られるエドガー・アランポーからきているなんてまったく知らなかった。

その乱歩氏が、ウィリアム・アイリッシュの「幻の女」を読み、こう言った…「これはすぐ日本語に翻訳すべきだ」

つまり、乱歩氏はかなり英語が出来たんですね。ちなみに僕は「幻の女」の目次を見ているだけで興奮してしもたなあ。

このE-メール、長すぎるからブログに載せたらあかんよ。植木鉢の話をしてね。

それと、忘れていけないのが、緯度の高い英国の冬です。
英国の冬は、緯度が高いので日が短く夜が恐ろしく長い。さらに天気の良い日がお世辞にも多いとは言えない。だったら人々はどう過ごす? ごく自然に家の中で本を読むことに相成る。

日本の推理小説では、浅見なんとか、とか十津川ナントカみたいな、ヒーローが活躍するものにはあまり興味がないなあ。主人公の人間性がとんと希薄なんです。

密室殺人などのトリック重視のものも敬遠している。それよりプロットに犯罪の動機が大きく絡んでいるものに興味がある。
アガサ・クリスティだと「なんとか殺人事件」よりも「検察側の証人」などのプロットには唸るなあ。
ああなるほど、主人公が女優だと言うのは大きなヒントだったんだと、最後に気づく。

松本清張の社会派としての傑作長編は「球形の荒野」かな? 彼には珍しく、その叙情溢れるラストシーンにはホロリとさせられる。

どうです? いっちょう書いてみませんか?
「植木鉢の秘密」…

アハハ・・、
「ブログに載せたらあかんよと釘を刺されたが、たってのお願いで解除してもらったので念のため~(笑)。

「植木鉢のミステリー」・・、いいですね。

実は、遡ること40年ほど前に身の程知らずで「ミステリー」の構想を練ったことがあった。

それは・・、

モーツァルトには死の直前に書き残した最後のオペラがあって、それは「魔笛」以上の傑作だった・・、その人類至宝の遺された楽譜を巡って秘密結社「フリーメーソン」をはじめ功名にはやる出版業者、音楽プロデューサーなどが入り乱れて争奪戦を展開するというもの。

楽譜の秘匿場所に「植木鉢の秘密」を絡ませると楽しそうだな~(笑)。

でも、そのうち「生成AI」がミステリーどころか新しいモーツァルトのオペラを作曲してくれそうな勢いですね。

ところで、話が飛躍するが前回のブログでミステリーが発展しない国として共産圏諸国を挙げてみたが、「オーストラリア」がとても気になっている。

イギリスと関係の深い国だし、民主主義国家なのにミステリーの傑作が無いんですよねえ。

で、「チャットGPT」に「オーストラリアはなぜミステリーが発展しないのか?」と訊いてみた。すると、

「オーストラリアは実際にはミステリー作品やミステリー文化が盛んな国の一つです。オーストラリアの文学や映画には多くの優れたミステリー作品がありますし、オーストラリアの作家も国際的に評価されています。

ただし、一部の人々がオーストラリアのミステリー作品が他の国の作品ほど広く知られていないと感じる理由にはいくつかの要素があります。

1 オーストラリアの地理的な孤立: オーストラリアは他の大陸から比較的孤立しているため、文化的な交流や情報の流れが他の国と比べて制約されていることがあります。そのため、オーストラリアのミステリー作品が他の国で広く知られるまでには時間がかかることがあります。

2 市場の大きさ: オーストラリアの人口は比較的少なく、出版業界や映画産業の市場規模も他の大国に比べて小さいです。そのため、オーストラリアのミステリー作品が他の国と同様に多くのメディアで広く紹介される機会が限られることがあります。

3 文化の違い: ミステリー作品は文化的な背景や社会的な要素によって影響を受けることがあります。オーストラリアの社会や文化は他の国と異なる特徴を持っており、それがオーストラリアのミステリー作品が他の国の作品と比べて異なる雰囲気やテーマを持つことに繋がることがあります。これは一部の視聴者や読者にとっては新鮮で魅力的な要素かもしれませんが、一部の人々にとっては異質に感じることもあります。

したがって、オーストラリアのミステリー作品が他の国の作品ほど広く知られていないと感じるかもしれませんが、実際にはオーストラリアには多くの素晴らしいミステリー作品が存在しています。興味がある場合は、オーストラリアの作家や映画監督の作品を探してみることをおすすめします。」

というわけだが「オーストラリア発の世界的なミステリーの傑作」となると、とても少ないというか、ほとんど無いですね。

優れたミステリーを育むための土壌は一朝一夕には出来ないことを暗示しているような気がします。


ただし、映画では「マッド・マックス」が非常に記憶に残っている。低予算映画だったけど、監督の「ジョージ・ミラー」、主演した「メル・ギブソン」が一躍世界に勇名を馳せました。

あっ、そうそう、オーディオでいえば低価格でもよく工夫されたシステムが高価格の「仰々しいシステム」を打ち負かしたような快感が走りましたぞ・・(笑)。



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