「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ談義~いいオーディオ製品の見分け方~

2008年05月06日 | オーディオ談義

前回に続いてのオーディオ談義、それも「何だ、またアキシオム80関連の話か」と怒られそうだが、今のところ、このSPユニットのことでアタマが一杯なのでご勘弁を。

この魅力的なユニットに
「なんとかうまくさえずってもらおう」といろんな詰めをやっているところだが、前回に続いて今回は次の取り組みをしてみた。やや細かくて専門的な話になるがオーディオはいじるところがヤマほどあって、悩みのタネであり一方で楽しみも尽きない。

☆ DAコンバーターの出力レベルの切り替え 

ずっと以前から気になっているのがCDプレーヤー・システムのうち、ワディアのDAコンバーター(27ixVer3.0)の出力レベルがどうも高すぎること。

取説によると、0.5db~100ステップ、50dbレンジ、-36dbまで絞っても16ビット以上の分解能を確保とあって、0~100までの目盛りのフルデジタル・ボリュームになっているが、通常使っている範囲はせいぜい40~60ぐらいまで。

ワディアの販売元「アクシス」は音質にとって一番いい状態は90ぐらいのレベルで使用するのが良いといっているので、当然ここは出力レベルの切り替えが必要。アキショム80をうまく鳴らすためには避けては通れない作業。

出荷時は標準出力4.5Vで調整していると聞いているが出力レベルの切り替えが可能で、これをもっと下げることが出来れば我が家の装置によりアジャストする。

簡単にできればいいのだが、このDAコンバーターは見るからに堅牢なケースに包まれた難攻不落のお城のような気配を漂わせて容易に人を寄せつけない雰囲気。

なにぶん、150万円ほどする精密機器なので下手にいじって壊すと高いものにつきそうなのでやや
びびってひるむ心が先にたつ。メーカーに送って調整を頼むのが安全策だがそういう悠長なこともやってられないので思い切ってチャレンジしてみた。購入して10年以上になるが初めての試み。

ケースの開け方は以前のブログで記載したようにCDトランスポート270のレンズの掃除をしたときの開け方とまったく同様。使用する六角レンチもまったく同じサイズだった。

ジャジャーン、さていざ蓋を開けて内部を露出させたもののどこをどういじってよいかさっぱり見当がつかない。購入時にも設計図は付属していなかったし、もともとメーカーは使用者が内部を開けることを一切想定していないようだ。
 

                 
       外見                内部             内部拡大 
           
コワすと元も子もないので、このまま諦めて蓋を閉じようかと思ったが、さすがに一緒に作業した仲間のMさんは簡単にサジを投げない。

まずインターネットで「ワディアのDAコンバーター出力レべル切り替え」で検索してみたらとご提案。なるほどと早速、検索してみたが作業の細部まで明らかにしたサイトは結局見つからなかった。

やむなく、信号の出力経路からたどって見当をつけたのが、上記右端の写真(内部拡大)の中央部の
橙色の部分。左、右のチャンネルの2箇所に分かれて4段階の小さなスイッチが設けられている。

仔細に眺めてみると、端から2番目の部分がスイッチが逆になっている。取説によると内部スイッチで9V~0.41Vの16ステップで設定できるとあるので、おそらくこの部分に間違いないと見当がついた。

ふと、ずっと以前に使っていたマーク・レヴィンソンのプリアンプ(No.26SL)のゲイン調整がこのタイプだったことを思い出した。因みにこのプリアンプを下取りにして購入したのがこのワデイアのDAコンバーターだった。

話は戻って、とても16ステップほどの詳しい操作はできないので、とりあえず次のようにしてみた。

元の状態 →下から順番に1番目のウイッチを1、2番目を2、3番目を4,4番目を8とすると2番目がオフの状態になっていたので合計数値は13となる。

切り替え →1番目と4番目のスイッチをいじらずそのままにして、2番目をオンとし、3番目をオフにしてみた。これで合計数値は11となる。

とりあえず、このままケースを開けっ放しにして電源を入れて試聴したところバッチリと当たった。これまでレベル40~60だったものが60~80程度にまでボリュ-ムを上げられ、音質全体が幾分マイルドになってややジャズからクラシック向きの音になった。

この出力段レベル切り換え(厳密に言えば出力ステージゲイン調整機能)はワディアのDAコンバーターを使用されている方にとってはおそらく本邦初公開の写真つきの情報提供なので是非役立てて欲しいところ。(ただし、ミスった場合はあくまでも自己責任の範囲)。

さて、開けたついでに詳細に内部を点検。

Mさんから”さすがにワデイアだなあ”と感嘆の声が上がった。ケースはもちろんだが
ネジ1本でさえも内部に鉄製品を一切使っていないのである。100円ショップで買ってきた磁石をいたるところ近づけてみるがまるで反応なし、くっつくところが1箇所もない!

鉄は磁気を帯びて磁界を発生させてその磁界が音質にワルサをするというのは周知の事実。メイン・アンプなども鉄製品を使わないのにこしたことはないが強度のこともあって鉄を全然使うなとはいえないがこと微小電流を扱うCDプレーヤー、プリアンプなどは最小限度に留めるべき。

メーカーは使用者をなめてかかって、コスト削減のため平気で鉄を使うケースが多いが、(オーディオ装置に高級、低級の区別をしたくはないが)あえて言わせてもらうと低級な装置はほとんど鉄の影響を聞き分けられないが、緻密な装置になればなるほど確実に磁気の影響を反映し、それは結局
音色に微妙に影響する。

巷(ちまた)にはいろんなオーディオ機器が氾濫しているが、
良品を見つけるポイントの一つとして鉄の材料をどんなところにどれだけ使っているかに留意するとよい。

そういう細かい行き届いた心配りをしているメーカーであれば、製品全体に音質への配慮が行き届いているのはまず間違いない。

皆さん、オーディオ店で機器(ヘッドフォンなども含めて)の選択をするときは
心臓部付近にどの程度鉄の材料を使っているか是非、店員さんに確かめましょう。

もっとも、店員さん自身が把握していないことの方が多いと思うので自分で磁石を持っていって使用する前にお断わりしてそっと近づけてみよう。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« オーディオ談義~「アキシオ... | トップ | 独り言~海の幸づくめ~ »
最新の画像もっと見る

オーディオ談義」カテゴリの最新記事