報道をコントロールしたい政治的思惑
2022年12月6日
NHKの経営委員会が日銀元理事の稲葉延雄氏(72)を次期会長に任命(23年1月就任)することを決めました。企業経営者だった外部人材がこれで6人連続で会長に就任するのは異常です。政権側も認めざるをえない内部人材が育っていないとは情けない。
ビール、鉄道、商社、銀行、そして今回は日銀からとなり、いずれもジャーナリ . . . 本文を読む
紙離れを自ら招く新聞経営の暴走
2022年11月30日
30日(水曜日)の日経新聞が分厚く、どっしりと48頁もありました。ページをめくっていくと、「ひどい。なんだこれで新聞といえるのか」と絶句に次ぐ絶句です。企業から広告費、協賛金、参加費、会費などを集めて作った企業広告、イベント広告、シンポジウム広告で膨れ上がっています。
この種の企業広告の乱用、乱発には、私の周辺 . . . 本文を読む
電通と組織委の機能停止で準備不能
2022年11月27日
東京五輪の贈収賄汚職で区切りがつくかと思っていたら、大会事業の受注を巡る入札談合が発覚し、大会組織委員会までが関与した官製談合事件の疑いが浮上しています。来年に決める冬季五輪開催地(2030年)が札幌になることはもはや絶望的でしょう。
東京地検特捜部が増収賄事件の捜査に乗り出し、全容がほぼ明かになった段階で、 . . . 本文を読む
政治ジャーナリズムの覚醒を求める
2022年11月23日
1か月で3人の閣僚が辞任し、後任の総務相にも「政治とカネ」の問題が指摘され、さらに岸田首相には「宛名のない領収書」疑惑が浮上しています。こうしたドミノ倒し現象は、自民党政治の異常事態ではなく、新常態(ニューノーマル)なのでしょう。
「新常態(ニューノーマル)」というより、以前から自民党政治で恐らく常態化してい . . . 本文を読む
陰陽を書かず陽ばかり強調
2022年11月18日
安倍首相に食い込んだNHKのエース記者で、数々のスクープを報道した岩田明子記者(編集委員)の「安倍晋三秘録」(月刊文春)は興味深い。まだ3回目で、最終的には10回以上の連載となるはずです。
いづれ出版されるでしょう。安倍氏がよくここまでジャーナリストに話したものだと思います。間違いなく安倍研究の必読の書になる一方、安 . . . 本文を読む
新しい資本主義より新しい政治を
2022年11月13日
葉梨康弘法相が「死刑のハンコ」発言、「法相は票とお金に縁がない」発言で、辞任に追い込まれました。失言ではなく、本音、暴言でしょう。山際経済再生相に次ぐ2人目の辞任です。「閣僚辞任ドミノ」で岸田政権の前途には暗雲が漂ってきました。
岸田政権の看板である「新しい資本主義」どころではありません。それより「新しい政治」 . . . 本文を読む
事件の検証に後ろ向きのJOC・都
2022年11月10日
東京地検特捜部は東京五輪を巡る汚職事件の捜査を事実上終結しました。今後、法廷での裁きに舞台が移るにしても、JOC(日本オリンピック委員会)、東京都は汚職を生んだ五輪の運営体制、組織の総点検を捜査当局とは別の観点から独自に検証、反省する必要があります。
どうもその気配がないようです。札幌市、JOCは2030年の . . . 本文を読む
実態を踏まえず新たな標的に
2022年11月6日
私は音楽教室に通い、週一回(30分)のピアノのレッスンを受けています。年間50回ほどで、月謝は1万円強です。都内、近郊に40教室を持ち、ヤマハピアノとも提携している中堅の教室です。もう数年になります。
数年前から、「音楽教室の練習も作曲家の著作権使用の対象になる。収益(売上)の2・5%を徴収する」と、日本音楽著作権協 . . . 本文を読む
人よりペットとの絆が大切
2022年11月3日
新聞広告「尋ね人」は世相を映す鏡でした。「太郎、連絡を待つ。父」、「花子、心配するな、すぐ帰れ。母」、「次郎、父病気、会いたし。兄」など、社会面の片隅にほんの一行載る広告には、社会の歪み、悩みが反映されていました。
いわゆる「3行広告」の一つで、求人、求職を3行で載せる広告を読むと、景気のよしあし、失業者の思いなど . . . 本文を読む
「新しい資本主義」より「新しい政治」が必要
2022年10月29日
政府は29日、物価高対策、円安対策などを盛り込んだん一般会計で約29兆円の総合経済対策を決めました。日銀も同じ日に大規模金融緩和を維持することを決め、巨額の赤字国債の発行を支える態勢を続けます。
ほとんどの国が金利を引き上げ、財政支出を引き締める方向に転換しているのに、日本だけが世界の大勢に逆行し . . . 本文を読む
五感を使いボケ防止に絶好
2022年10月27日
ピアノなどの音楽教室は少子化による経営難を乗りきる対策として、高齢者の受講生を歓迎しています。ピアノ教室は子供向けだったのが、おとな歓迎の路線に力を入れるようになってきました。
私も思い切って沿線のピアノ教室を訪ねたところ歓迎され、もう数年、週一回のレッスンを受けています。ぼさぼさの髪の高齢者が杖を突きながら通って . . . 本文を読む
識者にも合理的良識を求める
2022年10月24日
小室圭さんが米ニューヨーク州司法試験に3度目の受験で合格しました。ほっとした人が多いでしょう。民間人になっているのだし、これで生活が成り立っていくのでしょうから、もうそっとしておいてあげるべきです。
年収は3000万円、現在はロークラークだから600万円とか。円安が急激に進んでいますから、ドルベースでないと、比較で . . . 本文を読む
社説は不要か、羅針盤機能を失う
2022年10月13日
秋の新聞週間を迎え、各紙は自画自賛の大きな編集特集を組んでいます。「新聞報道は正確、信頼できる」(読売)、「揺れる時代の羅針盤、確かな情報に重大な責務」(日経)と、新聞の評価、役割を強調しています。
新聞には他のメディアに比べると、そうした特徴を備え、重要な社会存在であるといえます。それにもかかわらず販売部数の . . . 本文を読む
首相の私邸住まいも禁止に
2022年10月11日
北朝鮮が9日、弾道ミサイル2発を発射し、今年は25回、9月下旬以降では7回計12発という高頻度に達しています。9日は青森上空を通過し、太平洋に落下しました。精度が上がっており、その気になれば、日本を核攻撃できる能力を持ったと考えておくべきです。
政府は全国瞬時警報システム「Jアラート」を通じて、警戒と避難を呼びかけま . . . 本文を読む
1000円を超す新書が続々
2022年10月6日
読書の秋です。資源高、円安でこの秋は値上げラッシュです。主な食品、飲料メーカー105社では、6500品目が平均で16%値上げされるとのことです。企業間物価は10%も上がり、消費者物価に波及してきます。出版物はどうなのか。
値上げラッシュなのに、出版物の値上げの報道にはなかなかお目にかかりません。主要な新聞社は出版部門 . . . 本文を読む