ニュースの発掘力が低下
2022年1月16日
新型コロナの感染が始まってから丸3年になり、第8波が進行しています。感染拡大に反比例するかのように、マスメディアの報道、特に新聞報道がこの3年で急につまらなくなってきたように思います。
以前から指摘されていたマスメディアの基礎疾患に新型コロナによる疾患が重なり、経営上、編集上の病が重症化してきているのです。
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報道をコントロールしたい政治的思惑
2022年12月6日
NHKの経営委員会が日銀元理事の稲葉延雄氏(72)を次期会長に任命(23年1月就任)することを決めました。企業経営者だった外部人材がこれで6人連続で会長に就任するのは異常です。政権側も認めざるをえない内部人材が育っていないとは情けない。
ビール、鉄道、商社、銀行、そして今回は日銀からとなり、いずれもジャーナリ . . . 本文を読む
紙離れを自ら招く新聞経営の暴走
2022年11月30日
30日(水曜日)の日経新聞が分厚く、どっしりと48頁もありました。ページをめくっていくと、「ひどい。なんだこれで新聞といえるのか」と絶句に次ぐ絶句です。企業から広告費、協賛金、参加費、会費などを集めて作った企業広告、イベント広告、シンポジウム広告で膨れ上がっています。
この種の企業広告の乱用、乱発には、私の周辺 . . . 本文を読む
政治ジャーナリズムの覚醒を求める
2022年11月23日
1か月で3人の閣僚が辞任し、後任の総務相にも「政治とカネ」の問題が指摘され、さらに岸田首相には「宛名のない領収書」疑惑が浮上しています。こうしたドミノ倒し現象は、自民党政治の異常事態ではなく、新常態(ニューノーマル)なのでしょう。
「新常態(ニューノーマル)」というより、以前から自民党政治で恐らく常態化してい . . . 本文を読む
陰陽を書かず陽ばかり強調
2022年11月18日
安倍首相に食い込んだNHKのエース記者で、数々のスクープを報道した岩田明子記者(編集委員)の「安倍晋三秘録」(月刊文春)は興味深い。まだ3回目で、最終的には10回以上の連載となるはずです。
いづれ出版されるでしょう。安倍氏がよくここまでジャーナリストに話したものだと思います。間違いなく安倍研究の必読の書になる一方、安 . . . 本文を読む
社説は不要か、羅針盤機能を失う
2022年10月13日
秋の新聞週間を迎え、各紙は自画自賛の大きな編集特集を組んでいます。「新聞報道は正確、信頼できる」(読売)、「揺れる時代の羅針盤、確かな情報に重大な責務」(日経)と、新聞の評価、役割を強調しています。
新聞には他のメディアに比べると、そうした特徴を備え、重要な社会存在であるといえます。それにもかかわらず販売部数の . . . 本文を読む
1000円を超す新書が続々
2022年10月6日
読書の秋です。資源高、円安でこの秋は値上げラッシュです。主な食品、飲料メーカー105社では、6500品目が平均で16%値上げされるとのことです。企業間物価は10%も上がり、消費者物価に波及してきます。出版物はどうなのか。
値上げラッシュなのに、出版物の値上げの報道にはなかなかお目にかかりません。主要な新聞社は出版部門 . . . 本文を読む
朝刊以上に発行部数が激減
2022年9月1日
新聞の夕刊の内容が急速に劣化しているように思います。経営的にも、編集面でエネルギーを割けなくなっているんのでしょう。だらだらと、発行を続けるのではなく廃止し、経営合理化の一助にすべきでしょう。
すでに夕刊を廃止している地方紙もありますし、全国紙も地域によっては、山梨県のようにやめています。夕刊全廃 . . . 本文を読む
統一教会問題や国葬ではもっと本音を
2022年8月11日
岸田首相は第二次改造内閣を発足させました。新聞各紙は「骨格維持、再登板、派閥配慮」(朝日)、「物価高、エネルギー、政策断行内閣」(日経)などと表現しています。
旧統一教会問題が表面化し、内閣支持率が急落したため、改造時期を1か月、早めました。「接点を認めた7人交代」「厳正に関係見直し」の一方で、「新閣僚6人が . . . 本文を読む
利害関係者が身内で決める協会賞のおかしさ
2022年7月30日
朝日新聞の記者だった鮫島浩氏が福島原発事故をめぐる「吉田調書」報道(2014年)の責任(誤報に近い誇大報道)を取らされて結局、21年に退社しました。同氏は近著「朝日新聞政治部」(講談社)で朝日新聞の内情、本人の記者意識を克明に書いており、痛快でもあります。
朝日新聞は「新聞界のリーディング・カンパニー」 . . . 本文を読む
日銀に緩和政策の転換を迫る
2022年7月3日
日銀をめぐる報道で、これほど異様な光景はまずありません。経済専門紙の日経が連日、海外市場の波乱、一向に重い腰を上げない日銀、進む円安、2%超の消費者物価の上昇率、国内所得の海外流出などを大々的に報道しています。重大な異変の前ぶれなのででょうか。
日銀が政策転換に追い込まれたら、日経、傘下のフィナンシャル・タイムズ紙の勝利 . . . 本文を読む
苦し紛れに「だが」「ただ」を乱用
2022年5月24日
社説の読者は減っていても、新聞社の考え方を知るのに役立ちます。日米首脳会談を扱った各紙(24日)を読み比べると、「朝日新聞がまたやっている」と改めて感じました。悪文が多いのです。
今回に限らず、朝日の社説には「だが」、「ただ」がしばしば登場します。首脳会談の場合、一応その意義を評価する文章を書いておき、すぐその . . . 本文を読む
ネット社会における議論の難しさ
2022年5月4日
ブログ「ウクライナ解説で防衛研究所の突出したテレビ出演を懸念」(4月30日)を投稿したところ、たくさんのアクセス、コメントをいただきました。多くの人にとっては私と同様、無名に近い存在だった防衛研が突然のようにメディアに浮上したのはなぜだろうと思ったのでしょうか。
私の問題提起の本質的な部分とかみ合わないコメントも多 . . . 本文を読む
防衛職員が連日のコメンテーターの異様
2022年4月30日
ロシアのウクライン侵略の報道で、連日連夜、防衛研究所のスタッフがテレビ番組に登場するのを見て、「ジャーナリズムの一環に食い込んてしまったようで、やりすぎではないか」と、思ってきました。国家・国家機関とメディアは適度の距離を置いた存在でならなければならないのです。
防衛研の存在は知る人は知っていても、私を含め . . . 本文を読む
記者は政治家の代行業ではない
2022年4月9日
新聞協会賞も受賞している朝日新聞の著名記者の行動が批判の的になっています。安倍元首相の核シェア(共有)論を巡るインタビュー記事が絡んだ問題ですから、SNSやネット論壇でも賛否が沸騰しています。
ネット社会では断片的なコメントが飛び交います。ネット論壇のアゴラでも、ツイッターなどのコメントを集めて特集をしています。それ . . . 本文を読む