苦し紛れに「だが」「ただ」を乱用
2022年5月24日
社説の読者は減っていても、新聞社の考え方を知るのに役立ちます。日米首脳会談を扱った各紙(24日)を読み比べると、「朝日新聞がまたやっている」と改めて感じました。悪文が多いのです。
今回に限らず、朝日の社説には「だが」、「ただ」がしばしば登場します。首脳会談の場合、一応その意義を評価する文章を書いておき、すぐその . . . 本文を読む
ネット社会における議論の難しさ
2022年5月4日
ブログ「ウクライナ解説で防衛研究所の突出したテレビ出演を懸念」(4月30日)を投稿したところ、たくさんのアクセス、コメントをいただきました。多くの人にとっては私と同様、無名に近い存在だった防衛研が突然のようにメディアに浮上したのはなぜだろうと思ったのでしょうか。
私の問題提起の本質的な部分とかみ合わないコメントも多 . . . 本文を読む
防衛職員が連日のコメンテーターの異様
2022年4月30日
ロシアのウクライン侵略の報道で、連日連夜、防衛研究所のスタッフがテレビ番組に登場するのを見て、「ジャーナリズムの一環に食い込んてしまったようで、やりすぎではないか」と、思ってきました。国家・国家機関とメディアは適度の距離を置いた存在でならなければならないのです。
防衛研の存在は知る人は知っていても、私を含め . . . 本文を読む
記者は政治家の代行業ではない
2022年4月9日
新聞協会賞も受賞している朝日新聞の著名記者の行動が批判の的になっています。安倍元首相の核シェア(共有)論を巡るインタビュー記事が絡んだ問題ですから、SNSやネット論壇でも賛否が沸騰しています。
ネット社会では断片的なコメントが飛び交います。ネット論壇のアゴラでも、ツイッターなどのコメントを集めて特集をしています。それ . . . 本文を読む
データ分析ジャーナリズムに活路
2022年4月1日
読者の新聞離れが急速のうえ、コロナ対策の影響で情報源との接触が細り、新聞記者の取材力が低下し、新聞社は四苦八苦です。コロナ危機やロシアが仕掛けるウクライナ戦争の記事を満載し、かろうじて紙面を作成してきたものの、読者には飽きがきています。
そうした中で経済専門紙・日経が新手の調査報道に活路を見出そうとしているようです . . . 本文を読む
強権主義か専制主義がよい
2022年3月28日
バイデン米大統領が26日、欧州訪問を締めくくる演説でウクライナ危機を民主主義と強権主義の戦いと断じ、プーチン露大統領を「この男が権力の座に居座ってはならない」と強い調子で非難しました。
連日、ウクライナから流れてくる映像、情報は、民間人に対するロシアの非情な殺戮、都市・住宅への爆撃、破壊であり、ナチによるホロコースト( . . . 本文を読む
入り乱れるジャーナリズムの表現
2022年2月23日
ウクライナ情勢が緊迫し、各新聞とも1面トップの扱いです。軍事情勢についての表現は、これまで見られなかったほどまちまちで、読者や視聴者が混乱しています。
派兵、進駐、侵攻、進軍、侵略などが見出しで踊っています。さらに「本格侵攻」「実効支配」などの説明をつける新聞もあります。現地情勢を直接、取材できないための結果でも . . . 本文を読む
「強権的な政治国家」と呼ぼう
2022年1月31日
新聞、テレビ、書物によく登場する権威主義という政治用語が気になって仕方がありません。「中国、ロシアなどの権威主義の国」というのは止めて、「強権的な政治国家」と呼ぶようにすべきです。
政治学では権威主義をある程度、定義していますから、使うのをやめるわけにはいかないでしょう。せめてメディアが使うときは「権力主義政治」か . . . 本文を読む
「いかがなものか」は的外れ
2022年1月27日
秋篠宮の長男、悠仁さまの高校進学先について、週刊誌報道が騒がしく、宮内庁が苦言を呈する見解を公表しました。
悠仁さまは現在、お茶の水付属中3年です。伝統的な進学先の学習院ではなく、提携関係にある筑波大付属高校に進まれるのではないかとの週刊誌報道がしきりです。
宮内庁は「受験期を迎えている未成年の進 . . . 本文を読む
世論調査の動向に過剰に反応
2022年1月18日
政府は新型コロナウイルス感染が拡大している東京を含む首都圏など11都道府県に「蔓延防止等重点措置」を適用する方針を決めました。感染が広がる変異株オミクロン対策です。新潟、熊本への適用も検討しています。
コロナ危機がまるで振り出しに戻ってしまった感じです。16日の感染者数は2万人を超えたのに、重症者は8人、死者は4人で . . . 本文を読む
連日の大展開は異常
2022年1月13日
経済専門紙の日経を開くと、SDGs(持続可能な開発目標)、ESG(環境・社会・企業統治)、脱炭素などの大特集記事、全面広告が連日、溢れかえっています。40㌻を超す紙面の何㌻もこれらが占める異常さです。
周辺の知人は、「SDGsにはプラス面もマイナス面もがあるのに、この御旗が見えないのかと言わんばかり」「目標と実現可能性には乖離があるの . . . 本文を読む
与野党とも危機感なし
2021年11月8日
米国の中央銀行(FRB)が量的金融緩和の縮小を開始します。新型コロナ禍による経済危機が収まる一方、物価上昇が目立ってきたからです。カナダは量的緩和の終了を決め、英国も24年度までに、コロナ対策で赤字が膨らんだ財政再建をするそうです。
主要国はコロナ危機で傷んだ金融財政を正常化する方向に向かっていきます。岸田政権は「新しい資 . . . 本文を読む
爽やかだったお二人の会見
2021年10月26日
秋篠宮家の眞子さまが小室圭さんとの婚姻届を提出し、結婚が成立しました。「やっとたどり着いた。憲法違反にならないですんだ」とほっとする人から、「母親の金銭スキャンダルがあり、今後も許せない」という人まで様々でしょう。
結論からいうと、「皇族とはいえ、人権にお構いなしに、叩きやすい対象ならば叩き続ける。売れさえすればよい . . . 本文を読む
政界に生き残る旧システム
2021年9月30日
自民党総裁選で岸田文雄氏が当選し、来月4日の臨時国会で第100代目首相に指名されることになりました。政界を支配する世襲政治の構造が今回も、はっきりみてとれました。
政治、外交、経済、社会などの世界の枠組みが激動期に入っています。旧システムは新システムに置き換えられていく。政治ジャーナリズムは政界の内部情報ばかり取材せず . . . 本文を読む
宮内庁の調査不足は叩かない週刊誌
2021年9月17日
「小室圭さんが帰国し、来月に眞子様と共同記者会見に臨む見通し」とのニュースが昨日、流れました。NHKは「ニューヨークの大手法律事務所から就職の内定を伝えられた」とも報道しました。
昨日は、「文春砲」の異名を持つ週刊文春の「小室さん、ニューヨークの就活先に送った『虚偽経歴書』。就活苦戦、複数の大手法律事務所から門 . . . 本文を読む