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共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

分かっていても

2014年05月05日 21時21分44秒 | 日記
今朝5時過ぎの震度4に叩き起こされて、何だか寝不足な感じの一日となりましたが、そんなぼやけた頭を振り絞って厚木市文化会館に出かけました。今日はここで、厚木高等学校吹奏楽部第22回定期演奏会が開催されました。昔の教え子の女の子がファゴットで参加しているので、今年も聴きに来たわけです。

プログラムを見て彼女の名前をチェックし、ふと横に書いてある学年を見たら3年生…そう、ついこの前高校に入学したばかりだと思っていたら、もう卒業年度になっていたのですΣ(゜Д゜)。こういう時に、自分が老けたことを実感させられます…。

今回もチャイコフスキーのオケ編曲に始まって、グレン・ミラーやパーシー・グレインジャーといったバラエティに富んだプログラムが揃っていました。厚木西高校でもそうでしたが、第2部はパーカッションパフォーマンスありダンス&ビッグバンドありの、楽しいステージを見せてくれました。

演奏会の最後に、これまで厚木高校吹奏楽部を9年間に渡って御指導された中山先生が県立有間高校へ移動になり、顧問を離任されたことが伝えられました。と、そこへ当の中山先生が燕尾服を着て登場し、万雷の拍手を浴びて指揮台に上がると、静かに棒を振り下ろしました。

そこからは、先生と生徒達との名残を惜しむ時間が流れていきました。一音一音噛み締めるように演奏する高校生。中には感極まって目を真っ赤にしながら演奏している女子もいました。私はちょうど扉の近くに座っていたのですが、扉の開閉係員も恐らくOGなのでしょう、暗い扉の角に立って嗚咽をこらえているようでした。その後、現在の顧問の先生がアップテンポの曲をアンコールで演奏した後、出演者全員横一列に並んで、厚木高校吹奏楽部恒例の総員ボディパーカッションで賑々しくコンサートを閉じました。

教員である以上、移動というものは避けて通ることは出来ません。出会いがあれば、いつか別れる時が来ます。それでも、関わった時間が長ければ長いほど、別れは辛くなるものです。ましてや9年間の長きに渡って御指導されてこられたのであれば尚更でしょう。

それでも、状況が変わったことは、先生も生徒も受け入れて前進しなければなりません。新しい指導体制の下、厚木高校吹奏楽部員達がどのような音楽を聴かせてくれるのか、楽しみにしようと思います。
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