共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

鴟尾戴く御寺

2017年08月16日 23時12分05秒 | 神社仏閣
今日も、何をするにも憂鬱になりそうな雨模様となりました。特に朝方の荒れ方は酷く、そこいら中に深刻な水溜まりが出来ていました。

午後になって何とかマシな天候になってきたので、用事を済ませるべく出掛けました。その後、以前から気になっていたところがあるので、いい機会だからと出掛けてみることにしました。

厚木から平塚へ南下する道の途中、酒井という地域の道すがらに、屋根の上に高々と鴟尾(しび)を戴く建物があります。この鴟尾は、主に火災除けの意味を込めて、飛鳥時代から平安時代初期にかけての寺院や宮殿建築に使われていたものですが、それが何故厚木の地にあるのか、前から気になっていたのです。

小雨の降る中、高々と聳える鴟尾に近づいてみると、やはりそこはお寺でした。こちらは来迎山長勝院浄雲寺(らいごうさんちょうしょういんじょううんじ) という浄土宗のお寺で、東京の芝・増上寺の末寺ということでした。御本尊は阿弥陀如来、創建についての詳細は不明だそうですが、少なくとも天正期、つまり安土桃山時代には遡るとのことです。

こちらには50mほど離れたところに、



同じ管轄の薬師堂があります。

平安時代の高僧恵心僧都(えしんそうず)手彫りと伝わる御本尊の薬師如来は、12年に1度の寅年に御開帳になることから、地元では酒井寅薬師(さかいとらやくし)と呼ばれているそうです。御堂の中が暗くて堂内の様子を伺い知ることは出来ませんでしたが、できれば5年後の寅年に参詣してみようと思います。

因みに、何故本堂の屋根に鴟尾を戴いたのかについては、お寺の方も

「分かりません。」

とのことでした。それでも、また一つ素敵なお寺を見つけることか出来ました。
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