今日も午前中はほぼ寝ていました。独り者だからこそ許されるグウタラっぷりてすが、家族がいたりしたら絶対に許されないでしょう…。
曇りがちな空を見上げながら重い身体を起こして軽く食事をしてから、ちょっと楽器を引っぱり出して練習してみることにしました。実は、先日代々木公園で開催された『中東音楽を楽しむ会』が定例化することになり、次回のセッション会に向けての課題曲が何曲かネットで送られてきていたのです。
前回は楽譜を持っていた《Samai Bayati》以外チンプンカンプンの役立たずに終わってしまったので、次回はせめてもう少しくらいセッションに参加できるようにしたいと思い、プリントアウトした楽譜を基にしてヴァイオリンで音を出してみました。その中で、個人的に面白いなと思ったのが《Lamma bada》というムワッシャフです。
この曲は中東音楽の世界では相当有名な曲のようで、その起源は何と8世紀にまで遡るといわれています。ムワッシャフとは、かつてイスラム帝国が地中海を越えてスペインの半分を占領していた頃にアンダルス(現スペイン・アンダルシア)辺りで発展したアラブ古典詩の形式やそれに基づいた歌曲のことを指すのだそうです。
この《Lamma bada》は《Samai Bayati》と同様にsamaiという10拍子のリズムにのせて、
Nahawandという旋法(音階)に基づいたメロディを紡いでいきます。samaiのリズムは上の楽譜にも書いてある通り
① 2 3 ④ 5 ⑥ ⑦ ⑧ 9 10
という感じにアクセントが入ります。そのアクセントの中で『Dum』と書かれた部分は重めの音で、『Tak』と書かれた部分は軽めの音で演奏されます。
このsamaiという10拍子のリズム、西洋音楽にはなかなか無いものですので最初は戸惑いますが、慣れてくるとsamaiの「規則正しい不規則性」がクセになります。そのリズムにのせて何ともエキゾチックな《Lamma bada》のメロディが流れれば、気分はすっかりアラビアンです(笑)。
実際に演奏されている音源を聴くと、かなり装飾が施されていることが分かります。ただ、初心者としてはあまり無理してあれこれせずに、皆さんの足手まといにならないよう気をつけようと思います…。
そんな魅力的な世界を知って頂くべく、今日は《Lamma bada》の動画を転載してみました。秋の夜長に、エキゾチックな世界観を御堪能ください(上の楽譜よりも、かなり繰り返しが多めになっています)。