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今日は遂に夏日になりました。我が家は西向きなので思いっきり西日が照りつけるため、午後から夕方にかけてどんどん室温が上がっていくので難儀させられています。
せめてその時間帯に買い物に行ってしまおうと思い立って、なるべく日陰を辿りながら歩いていました。そうしたら、木陰から野薔薇が顔を覗かせているのが目に留まったのです。
『童は観たり、野中の薔薇。清らに咲ける、その色愛でつ、飽かず眺む…』
とはシューベルトやウェルナーが曲をつけたゲーテの『野薔薇』の歌い出しですが、紅が匂わないまでも思わず見とれてしまいます(因みにこのゲーテの詩にはシューベルトやウェルナーだけでなく、ベートーヴェンやシューマン、ブラームスも曲をつけています)。
白く可憐な野薔薇は何とも可愛らしいものです。ボリュームたっぷりの園芸種も素敵ですが、こうした素朴なワイルドローズもまた趣深いものです。
頃は初夏、正に今が百花繚乱の様相を呈してくる時期です。新型コロナウィルス対策で遠出が出来ない日々が続きますが、気をつけて見ていると案外自分の近くにもこうした美しい花は咲いているものです。
私達は今、人生でもそう滅多にない経験をしている最中ですから、たまに外出した時には頭の上や足下に咲く花々にも目を向けて歩いて、ちょっとした楽しみを見つけてみるのもいいのではないでしょうか。