熱戦の繰り広げられた東京五輪も昨夜閉会式を迎え、17日間灯され続けていた聖火の鎮火と共にその幕を下ろしました。悲喜こもごもの人間ドラマに感動したオリンピックでしたが、無事に閉幕に漕ぎ着けることができたのは何よりと言うべきでしょう。
さて、今日は76回目の長崎原爆の日です。

長崎原爆記念公園では原爆投下の午前11時2分に犠牲者に向けて黙祷が捧げられ、鐘が鳴らされました。
東京五輪の熱戦の陰に隠れるかたちとなった今年の原爆の日ですが、6日の広島原爆の日と共に平和を希求する日であることに違いはありません。「いつまでやり続けるつもりか」という冷ややかな意見を発する向きもありますが、核兵器の恐ろしさを世界に発信する日として、これからも大切にしていってもらいたいと思います。
今日は長崎の鐘になぞらえて、エストニア出身の作曲家アルヴォ・ペルト(1935〜)が1976年に発表したピアノ曲『Für Alina』をカリヨン(編鐘)で演奏した動画を転載してみました。極限まで音数を抑えたミニマリズムミュージックの静謐な世界観に、ひと時耳を傾けていただきたいと思います。
合掌。