共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

今日はモーツァルトの誕生日〜初のオリジナルピアノ協奏曲第5番ニ長調K.175

2022年01月27日 19時45分19秒 | 音楽
今日はちょっと曇りがちな天候となりました。そのためか日中になってもあまり気温が上がらず、風の冷たさが身に沁みる一日となりました。

さて今日1月27日は、かのモーツァルトの誕生日です。



ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756〜1791)については、今更ここで説明する必要もないでしょう。

伝記によれば、モーツァルトは3歳でクラヴィーアを演奏し始め、5歳で作曲を始めたといいます。



これはモーツァルト6歳の時の肖像画で、時のオーストリア女帝マリア・テレジアから下賜された大礼服を身に着けた姿、ちょうどマリア・テレジアの前で御前演奏を行い、その場にいた幼いマリー・アントワネットにプロポーズをしたという逸話を遺した頃です。

この頃の作品にもきちんとケッヘル作品番号が付けられ、楽譜も出版されています。そうした作品を



5歳児が書いたと思うと、モーツァルトは相当変態的な子どもだったのだろうと思えてなりません(汗)。

その後もモーツァルトは、ピアノ作品やオペラ、協奏曲、交響曲といった様々なジャンルの作品を発表していきました。特にピアノに関する作品は多く、ピアノ協奏曲も第27番まで発表しました。

ただ、11歳から書き始めたピアノ協奏曲第1番から第4番までは



モーツァルトの作曲の師であるヨハン・クリスティアン・バッハ(1735〜1782)を始めとした先輩作曲家たちの作品を編曲したものでした。実際にモーツァルトがオリジナルとして発表したピアノ協奏曲といえるものは、1733年に作曲した《ピアノ協奏曲第5番ニ長調》です。

このピアノ協奏曲第5番は明らかにヨハン・クリスティアン・バッハの様式を模倣して作曲されたもので、クリスティアン・バッハの影響を色濃く留めていると一般には評価されています。その一方で



フランスの現代作曲家オリヴィエ・メシアン(1908〜1992)が

「試作というには、あまりに見事な腕前」

と絶賛するなど、音楽研究家からは高く評価されている作品でもあります。

17歳のモーツァルトが作曲したこの第5番はトランペットとティンパニを加えた祝祭的な響きをもつ作品で、おそらくモーツァルト自身、あるいは姉のナンネルの演奏を目的としたものと思われています。後にモーツァルトはミュンヘンやウィーンでもこの協奏曲を演奏し、最晩年まで愛奏し続けたといいます。

そんなわけでモーツァルトの誕生日である今日は、事実上初のオリジナルピアノ協奏曲である第5番の演奏動画を転載してみました。10代の青年モーツァルトが書いた、溌剌たるピアノ協奏曲をお楽しみください。



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