共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

ライブの威力

2020年09月11日 20時35分29秒 | 音楽
今日の小学校勤務はちょっと特別な日でした。普段は1年生の学習補助にあたっているのですが、今日は学校に常駐されている音楽専科の先生に同行して、上級のクラスの音楽の鑑賞授業の補助に一日中専念するこのになったのです。

鑑賞の教材として、3年生ではベートーヴェンの《メヌエット ト長調》、4年生ではサン=サーンスの《動物の謝肉祭》から『白鳥』、6年生ではホルストの《惑星》から『木星』が音楽の教科書で取り上げられていて、それを聴きながら子どもたちがそれぞれに感じたことをプリントに書く…という授業でした。そしての授業後半で私が前に出て、ヴァイオリンについてやオーケストラについての説明をし、その後実演もするという内容でした。

3年生のクラスではヴァイオリンという楽器そのものの成り立ちや構造についての簡単な説明をしました。そして



ベートーヴェンの《メヌエット ト長調》を教則本の付録のカラオケCDに合わせて実演し、子どもたちの机の間を廻ってヴァイオリンを間近に見てもらいました。

4年生のクラスではヴァイオリン属についての説明をしたのですが、ヴァイオリンやチェロ、コントラバスの名前は出てくるものの、ヴィオラについては全く名前が出てきませんでした。まぁ、ソロで見ることもありませんから無理からぬことです。そこで




こうした資料を基に大きさや音域、演奏法等を説明し、理解してもらいました。その後で、本来チェロで弾くはずの《白鳥》をヴィオラで演奏して、その後でヴァイオリンとヴィオラを持って子どもたちの机の間を廻りました。

6年生のクラスではオーケストラについて…どういった楽器があるのか、指揮者は何のためにいるかといったことを、私の実体験を交えて説明しました。そして、『木星』の一番有名なフレーズ、いわゆる平原綾香の『Jupiter』の元になった部分を演奏しました。

面白いことに、はじめはそれぞれの曲のことを聞かれても「知らな〜い」と言っていた子どもたちが、授業の終わりにはそれぞれベートーヴェンやサン=サーンスやホルストの鼻歌を歌っていたのです。専科の先生曰く、こうしたことは昨年度の鑑賞授業では見られなかった光景だとのことでしたので、私が目の前で実演したことによって子どもたちに何らかのインパクトは与えられたのかも知れません。

今日は私の本業を活かして子どもたちに音楽の授業をすることができて、本当に良かったと思います。この経験を通して、子どもたちが少しでもクラシック音楽に興味を持ってくれたらと願っています。

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