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光と液晶

 私のPCが光回線につなげられた。今まではYahoo B.B. の ADSL だったが、LAN を組んで無線で飛ばしていたため、時々不具合が生じて、まったくPC音痴の私には手に手に負えないことが何度かあった。以前から、1回線別に引いてネットを安定させたいと思っていたが、どうせなら光が通じるようになるまでは我慢しようと、時をうかがっていた。やっと私の家の周りにも、光が通じるようになって、待ってましたとばかりに昨年の10月末に申し込んだものが、やっと昨日5日になって我が家に順番が回ってきた。
 午前中に回線工事が終って、午後からネットのセットアップをしてくれる予定になっていた。それが、正午少し前に担当者から電話があって、今から伺いますと言って来た。男性なのか女性なのか判然としないような優しい声の持ち主だったが、現れたのは小柄な男性だった。グレイのスーツを着て、ネクタイもちゃんと締めていたその青年は、茶髪で長髪で細眉でピアスで・・・とスーツ姿とはしっくりこない容貌をしていた。しかし、話し方は丁寧で、見た目ほど変な人間ではないのかもしれない、アキバ系と趣は違うが別の意味で典型的な電脳少年なのかもしれないな、と少し話してみて感じた。私が、「今から生徒を送っていくので、1時過ぎまでは戻らない」と言ったら、「いいですよ、3・40分で終りますから」と答えたから、「それではお願いします」と生徒の送迎に出た。しかし、戻ってきても彼はまだPCの前にいた。「ノートンが入っていましたが、どこかにエラーがあって、それごと外すのにちょって時間がかかって・・もうすぐ完了します」と細かく教えてくれても、私には何のことやら分からない。「はあ」と生返事をして授業を行っていたら、いつの間にかいなくなっていた。挨拶くらいしていけよと思ったが、机の上に作業の完了報告書が置いてあって、「授業中のようでしたので、お声を掛けず失礼します」と伝言が書いてあった。まあ、認めのサインは出掛けにしておいたし、ネットもちゃんと通じるようだから、一言残していけば十分だなと思い直した。でも、オタクみたいなのにちゃんとしゃべれるし、無機的な感じもするのにそこそこ気遣いもできるようなので、不思議な人間だなあというのが彼と接した率直な感想だ。でも日常的に彼と接するのは私には厳しいかなと、思わないでもない。
 そんなことよりも、光だ。初めてつないだときには画面が今までより鮮明に見えたのはただの気のせいだろうか。速い、速いと言われるが、ブログを読むだけでは何の違いも分からない。試しに画像をダウンロードしてみて驚いた。今まではトン、トン、トンでおりてきた画像が、今はトンと一気に降りてくる。「わあ、すごい!」と思わず叫んでしまったが、画像の速度以外にも色々違いがあるのだろう。それはおいおい実感できるだろうから、これからの楽しみにしておこう。
 それともう1つ、私の部屋のTVが液晶になった。私の部屋に今まで置いてあったTVはビデオも内蔵している「テレビデオ」だったが、TVのリモコンが全くきかず、ビデオも見ているとキーキー変な音がするし、録画しても画面がぶれてしまう。もう寿命かなと思っていた昨年末、馴染みの電気屋の店頭に14型の液晶TVがあるのを見つけた。欲しいなあと思って価格を尋ねたら、「地上波デジタルが見えないTVですから、5万円でいいですよ」という返事だった。私は、「安いよね」と隣にいた妻に同意を求めたら、「安いと思うよ」と妻も珍しく私に同意した。気をよくして、「よし、自分へのXマスプレゼントにしよう」と思わず衝動買いをしてしまった。年末は忙しくて部屋の掃除もできないので、年明けに設置してもらうよう頼んでおいたのが、昨日持ってきてくれた。これに、妻から譲り受けたDVD録画機をつないで、BSデジタルチューナー、スカパーも接続してもらった。これで06年の松井の試合を全て録画する態勢は整った。後は松井が、録画した試合を何度も見たいと思わせるような、素晴らしい活躍をしてくれるだけだ。
 06年の10大ニュースに必ず入るような出来事が、新年5日目にしてもう起こってしまった。液晶TVはまだ一度も見ていないが、どんな風に見えるんだろう。早く帰って見てみよう、っと。
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