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寒い!(2)

 寒い、寒いと言いながら毎日が過ぎていく。それでも私の住む辺りは、今日は雨模様だが、ここ数日寒さが少し緩み、日中は陽光の有り難さを実感できる日もあった。しかし、日本海側は記録的な大雪が続き、新潟県では雪で交通が遮断され孤立してしまった村を救うため、自衛隊が出動している。私がラジオで聞いた現地からのレポートでは、積もった雪は4mを越え、外出するには2階の屋根から出なければならないそうだ。除雪機の燃料が不足しだしたし、故障も直せないから、日々状況が深刻化していると悲痛な声で報告されていた。そうした人たちから見れば私が嘆いている寒さなど比べ物にならないかもしれないが、私の周りでもこの厳寒の影響は次第に大きくなっている。
 まず、冬野菜がこの寒さのため生育不良となったり、地中の根が凍りついてしまって収穫ができなくなり価格が高騰している。新聞報道によると、キャベツは平年に比べ5割以上、ネギ・ホウレン草は4割台、大根や白菜も2割以上値上がりしているそうだ。私の父もやっと近づけるようになり、一昨日年が明けてから初めて畑に行った。雪の多かった年末は、畑がコチコチに凍ってとても収穫などできなかったそうだ。挙句の果てには、土手から滑って転んであやうく川に落ちそうになったと嘆いていた。まさに踏んだり蹴ったりである。そのため、雑煮に入れる餅菜が今年は少なくて困ると妻がこぼしていた。これだけ寒ければ仕方のないことだろうが、雪がとけてしまったこの地方でも、まだまだ雪の影響を受けている。
 寒さの影響を受けるのは何も露地栽培に限ったことではない。ハウス栽培のキュウリなども暖房に必要な燃料が多くかかり、折からの石油高騰と相まって価格が上昇しているようだ。これと同じ現象が我が家でも見られた。私の住む地域には都市ガスが通っていないので、プロパンガスのボンベからガスを引いている。12月のガス代が、例年の2倍近くかかったと妻が驚いていた。これだけ寒いと風呂の追い炊きを何度もするし、台所のガス給湯器もいつもより暖かい湯が出てくるのに時間がかかる。当たり前といえば当たり前だ。ところがこのガスに関してこの前の日曜日にちょっとした騒動が起こった。夜の11時過ぎに私が塾舎でPCの前に座っていたら、まだ家にいた娘が「お父さん、緊急事態が起こった!」と私を呼びに来た。「えっ、どうした!」と慌てて家に戻ったら、憮然とした妻が「ガスが出ない」と怒っている。娘が懐中電灯を持って、台所の裏にあるガスのボンベを調べていたが、「ガスがないって表示が出てる!」と大声で叫んだ。妻はそれを聞いて、ガス屋の緊急連絡先に電話して対処の仕方を教えてもらった。臨時の措置で何とかガスは出るようになったが、裸になってから浴槽に湯が入っていないのに気づいた妻は、「もう寝る」と言って寝室に引っ込んでしまった。ガス屋が定期的にボンベを交換しに来てくれるので、今まで一度もガスが切れるなどということはなかった。それがこんな事態になってしまったのは、それだけ寒くてガスの消費量が予想を超えていたという証明なのだろう。
 そう言えば、伯母の家でも珍しい話を聞いた。毎年寒い時期になると、水道管が凍ってしまい早朝は水が出ないことがよくあるが、今年はそれだけでなく、配水管までも凍ってしまって流し台の水が流れていかないことがある、とあきれ顔で話してくれた。伯母の家は一階部が空間となっていて2階に住居があるため、配水管がむき出しになっているせいもあるだろうが、それにしても今までこんなことは一度もなかったのにと、毎朝の対策を考えるのに一苦労している。
 これはみな愛知県での話だ。名古屋から車で1時間足らずのところの話だ。ここでこんなに寒いなんておかしい。もうイヤになってくる。私は今までこんなに春が来るのを待ちわびたことはない。とにかく少しでも早く暖かくなって欲しい!

   ♪春よ来い 早く来い
    あるきはじめた みいちゃんが
    赤い鼻緒の じょじょはいて
    おんもへ出たいと 待っている♪  「春よ来い」

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