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冬?

 気が付けば、今年も後20日ほど、「光陰矢の如し」とはよく言ったものだ。もう冬なんだろうが、何だか冬らしくない。秋の終わりとでもいいたいような感じだ。もう少しすれば、一気に冷え込んでしまうのかもしれないが、今はどこか中途半端な気がしてならない。
 それは周りにいる生き物たちも同じようで、いつもならとっくに姿を消しているものたちの姿を時々見かける。彼らは、草野心平の次の詩のような会話をしているのだろうか。

   さむいね
   ああさむいね
   虫がないてるね
   ああ虫がないてるね
   もうすぐ土の中だね
   土の中はいやだね
   痩せたね
   君もずゐぶん痩せたね
   どこがこんなに切ないんだらうね
   腹だらうかね
   腹をとつたら死ぬだらうね
   死にたくはないね
   さむいね
   ああ虫がないてるね    「秋の夜の会話」

これはかえるの会話のようだが、いろんな生き物の声が重なっているのかもしれない。そんなものたちの最近の様子を写真に集めてみた。

  

 

  

 羽を持ったものでも、さすがに動きが鈍くなっているようだ。上段左から、蝿、蚊、蛾、中段左からガガンボ、蜜蜂を写したものだが、どれもがまったく動かない。蝿も手で捕まえようと思えば捕まえられるくらいだし、蚊も力なく止まっているだけで簡単に叩き落すことができた。蛾などもう死んでいた。ガガンボもせっかくここまで生き延びたのだからもっと飛び回ればいいものを、じっとしたままで、翌日には死んでいた。蜜蜂は丸2日くらい窓ガラスでじっとしていたのをそのままにしておいたのだが、私のほうがしびれを切らして窓を開けて、手で捕まえて飛ばしてやった。
 下段左のミミズはかなり大きなものだったが、じっと動かないでいたのを写真に撮った。翌日には干からびてしまっていたが、何のために地面の外に出てきたのだろう。ヤモリは小さな子供のようで、教室に迷い込んできたので捕まえて外に逃がしてやった。蛙は冬眠しなくてもいいいのだろうか。小さなものだったが、余り気持ちのいいものではなかったので、箒で外に掃き出してやった。

 朝夕はさすがに冷え込みが徐々に厳しくなっているが、去年の12月が雪がどっと降ったりしてやたら寒かっただけに、今年はまだまだ寒くないと思ってしまう。私は寒いのは好きではない。できればこのままさほど寒くならずに春が来て欲しいと思っているが、そうは問屋が卸さないだろう。しっかり冬の準備だけはしておかねばならないと思っている。
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