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プリント作り

 私が毎日こなしている塾の仕事は、「授業」のほかに、「教室の掃除」「生徒のバスでの送迎」それと「テキスト・プリント作り」が大きなものとなっている。その他にも、生徒の父兄との面談、塾の経理、問題集の作成など、色々あるけれど、毎日必ずやっているのはこの3つだろう。
 そのうち、「教室の掃除」は面倒ではあるが、もう習慣のようになっているのでさほど苦にはならない。特に大型の掃除機を購入して以来、吸引力の強さでずいぶん楽になった。やはりきれいになって整頓された教室というのは気持ちがいいし、そうしたことから気持ちを引き締めることが大切だと思って、毎日掃除に励んでいる。
 「生徒のバスでの送迎」には、一番神経を使っているかもしれない。生徒の身に万一のことがあってはならないと、常に自戒の念を持ちながら、注意を怠らず安全運転に心がけている。
 もう一つの「テキスト・プリント作り」であるが、実はこれが私にとって一番気の乗らない仕事である。コピーなら1枚か2枚で終わるからまだいい。10枚、20枚と印刷する部数が多くなると、印刷機を使っているのだが、その作業が私には退屈で、面白くない。


多くの部数を印刷するには、このリソグラフという印刷機を使う。確かに印刷速度は、コピー機とは比べ物にならないくらい速い。大量に印刷すればそれだけ1枚にかかるコストも安くなって、私の塾には欠かせない機械だ。だが、どうしてもこの作業が好きになれない。なぜだろう。もともと単調な作業が好きではない、すぐに飽きてしまう、という悪い面が私にはあるのだが、印刷そのものよりも、その後に待っている、これらの印刷物をまとめてホッチキスで留めるという作業が、好きになれない大きな理由であるように思われる。
 
 1週間ほど前まで地元の中学では期末試験だった。その際に、テスト対策プリンとを各学年ごとに印刷して渡したのだが、その作業がなかなか大変だった。まず、上のリソグラフを使って人数分、必要な箇所を問題集から印刷する。同じ学年でも、学校によって範囲が違っているので、学校ごとに必要なページが違う。それを一覧表にして、間違えないように注意を払いながら、半日がかりで一つの学年の印刷をやり終える。さらに、それを教室の机の上に並べて、各学校ごとの範囲に合ったページを集めていく。この作業をやり始める時には、机の上に大量のプリントがあって作業の面倒くささにかなりげんなりするのだが、なんとか一人分をまとめあげて、大きなホッチキスでプリントを綴じると少しばかりほっとする。

 


これを人数分延々と繰り返していくのだが、気を抜いたりすると、集め忘れたプリントが出たり、余分なページを重ねたりして、後で慌てなければいけないので、慎重に作業しなければならない。単調なのに結構気を使う、傍目で見るほど簡単なものではない。

 


 しかし、面倒な作業であればあるほど、やり終えた後の爽快感は格別だ。全てのページをホッチキスでとめて、出来上がったプリントの山を眺めるのも気分がいいが、あれほど多くの紙が積み上げられていた机の上がきれいさっぱりするのを見るのも、心地よい達成感で体が満たされる。そんな大げさなものではないのかもしれないが、一仕事終えた満足感が味わえて、しみじみ嬉しくなる。

 さあ、もうすぐ冬期講習が始まる。そろそろ、プリント作りに精を出さなければならない。面倒だけど、がんばろう!
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