毎日いろんなことで頭を悩ましながらも、明日のために頑張ろうと自分を励ましています。
疲れるけど、頑張ろう!
初音
4月に入り、少しばかり暖かさが足踏みしている感があるが、野を見渡せばいたるところに黄色の花が咲き乱れている。去年の今頃、「春には黄色がよく似合う」などとこのブログでしゃれてみたが、その思いが今年もまた強くなった。そこで、蒲公英・水仙・菜の花、春の黄色を代表するこれら3種の花の写真を家の周りで撮ってきた。

本当にきれいだ。どの花も可憐でかわいらしい。黄色は控えめでいて強い印象を与える不思議な色だ。赤のように自己主張が激しくなく、青ほど深くはない。緑のように濃くはなく、黒のように閉ざされてもいない。眼に飛び込んでくればまぶしい色だが、残像がいつまでも残ることはなく、眼に優しい色だ。他のどんな色よりも、春という心が浮き立つ季節には似合いの色だ。これぞまさしく天の配剤の妙だと言えよう。造化の深遠なるを思っていたら、北村透谷の言葉を思い出した。
造化の妙機は秘して其最奥にあるなり。人間の最奥なるところ、之を人間の空と言ひ、造化の最奥なるところ、之を造化の霊と言ふ。造化の最奥! 造化の霊! そこに大平等の理あるなり。そこに天地至妙の調和あるなり。人間はいかほどに卑しく拙(つた)なくありとも、天地至妙の調和は、之によりて毀損(きそん)せらるゝことなきなり。あはれ、この至妙の調和より、万物皆な或一種の声を放ちつゝあるにあらずや。
などとディレッタントの悪癖を晒すまでもなく、我が家の庭に咲き誇る三種の椿のコントラストを見れば、すべて得心が行く。

なんだろう、この花弁の重なり具合の見事さは。白、ピンク、赤と色は変わり、花弁も一枚一枚細かな違いを見せているが、花の一つ一つが完成品としてそこに存在し、周りのものと対峙するでもなく、かといって埋没するでもなく、微妙な調和を保っている。どれだけ壮語したところで、人間の力などこの椿一輪にも満たない・・。
などと徒に言葉を連ねてきても、本当にここに書きたかったのは花のことではない。数日前から朝になると盛んに鳴いている鶯こそが本来の眼目だ。鳥嫌いの私が鶯などを取り上げても、胡散臭いだけだが、毎年この季節になると裏山に巣を構えた鶯が鳴き始める。その鳴き声を携帯のムービーで録音(?)してみたので、以下に貼り付けて初音を楽しもうと思う。例年と比べて、今の時期にすれば、この鶯なかなかの名手だと思う。
さすがに「鶯の谷渡り」などという妙技はまだ身に付けていないようだが、近隣まで響き渡るきれいではっきりした鳴き声だ。毎朝この鳴き声と共に眼を覚ませば、ぼんやりした頭も一瞬にして覚醒する。素晴らしき目覚ましだ。



本当にきれいだ。どの花も可憐でかわいらしい。黄色は控えめでいて強い印象を与える不思議な色だ。赤のように自己主張が激しくなく、青ほど深くはない。緑のように濃くはなく、黒のように閉ざされてもいない。眼に飛び込んでくればまぶしい色だが、残像がいつまでも残ることはなく、眼に優しい色だ。他のどんな色よりも、春という心が浮き立つ季節には似合いの色だ。これぞまさしく天の配剤の妙だと言えよう。造化の深遠なるを思っていたら、北村透谷の言葉を思い出した。
造化の妙機は秘して其最奥にあるなり。人間の最奥なるところ、之を人間の空と言ひ、造化の最奥なるところ、之を造化の霊と言ふ。造化の最奥! 造化の霊! そこに大平等の理あるなり。そこに天地至妙の調和あるなり。人間はいかほどに卑しく拙(つた)なくありとも、天地至妙の調和は、之によりて毀損(きそん)せらるゝことなきなり。あはれ、この至妙の調和より、万物皆な或一種の声を放ちつゝあるにあらずや。
などとディレッタントの悪癖を晒すまでもなく、我が家の庭に咲き誇る三種の椿のコントラストを見れば、すべて得心が行く。



なんだろう、この花弁の重なり具合の見事さは。白、ピンク、赤と色は変わり、花弁も一枚一枚細かな違いを見せているが、花の一つ一つが完成品としてそこに存在し、周りのものと対峙するでもなく、かといって埋没するでもなく、微妙な調和を保っている。どれだけ壮語したところで、人間の力などこの椿一輪にも満たない・・。
などと徒に言葉を連ねてきても、本当にここに書きたかったのは花のことではない。数日前から朝になると盛んに鳴いている鶯こそが本来の眼目だ。鳥嫌いの私が鶯などを取り上げても、胡散臭いだけだが、毎年この季節になると裏山に巣を構えた鶯が鳴き始める。その鳴き声を携帯のムービーで録音(?)してみたので、以下に貼り付けて初音を楽しもうと思う。例年と比べて、今の時期にすれば、この鶯なかなかの名手だと思う。
さすがに「鶯の谷渡り」などという妙技はまだ身に付けていないようだが、近隣まで響き渡るきれいではっきりした鳴き声だ。毎朝この鳴き声と共に眼を覚ませば、ぼんやりした頭も一瞬にして覚醒する。素晴らしき目覚ましだ。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )