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枝垂れ桜

 お千代保稲荷へ参拝に行ってきた。昨年の4月に初めて参拝した時のことを「ワンダーランド」という記事にしたのだが、それ以来毎月参拝することに決めて、早くも一年たったことになる。初めの頃は日曜に参拝していたものの、9月からは日曜にも塾の授業をするようになったため、3月までずっと平日に訪れてきた。その間、雪混じりの寒い天候の時には参道を歩く人もまばらで寂しく感じたこともある。しかし、久しぶりに日曜に訪れたお千代保稲荷は驚くばかりの人手で溢れ、参道を歩くのも一苦労だった。

 

 さすがにこれだけ込み合っていると、参道の両側にある店はどこも満員で買い物するのにも時間がかかる。いつも立ち寄る漬物屋、うどん屋、鯛焼き屋・・どこもかしこも人でごった返していて、買い物を済ませるにはかなりの時間がかかった。そんな中一番驚いたのは、今までならお客などまるでいなかった大学いもを売っている店に長蛇の列ができていたことだ!


 一緒に行った伯母によると、先日あるTV番組でお千代保稲荷の特集をやっていて、その際にこの大学いも屋も取り上げられていたのだそうだ。店主が学生服と学帽を被った出で立ちでインタビューに応じていたというが、そのお陰なのか、はたまたお稲荷さんのご利益なのか、この盛況ぶりは見習いたいものだ。

 帰りの名神は思いの外スムーズに走ることができ、少々時間に余裕ができたので先月観梅に立ち寄ったフルーツパークに桜の様子を見に行った。もうとうに散り果てたかと思っていたら、火曜まで「枝垂桜祭り」を開催しているとかで、園内が大勢の人でにぎわっていた。1000本の枝垂桜が植えられているというだけあって、散り始めの枝垂桜の下を行きかう人々は誰しも慨嘆のため息を漏らしていた。

 

 

 これだけきれいな桜を眺めていれば、傍らで売られていた「桜ソフトクリーム」だって食べたくなる。


 チェリーの味がした・・。
 この季節やはり桜が一番なのは、在原業平の世から変わることはないようだ。

   世の中に絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし
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