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レジ袋

 私の住む市では、3月25日からレジ袋が有料化され、必要な人は1枚5円で購入することになった。1ヶ月ほどたったが、95%の人が自前の買い物袋を持って買い物に来るようになったと言われている。それは、この新制度がずいぶん前から周知徹底されていたお陰であろうが、私のよく行くスーパーでも、多くの人が様々な買い物袋やかごを持って来ている。そう言えば、3月にはスーパー各店でマイバッグ・かごが各種陳列されていたのもプロパガンダに役立ったと思う。

  
 私自身もよくスーパーでウーロン茶などを買う。2ℓのペットボトルをまとめて5本ほど買うとかなりの重量になる。それをレジ袋に入れて運んでくると、途中で破れてしまい、再利用が難しくなったりした。そうなるとただのごみになってしまうから、もったいない物であることは十分わかっていた。それでもマイバッグを持ち込むまでの踏ん切りがつかず、多少の後ろめたさは感じながらも、レジ袋をもらって使ってきた。今回のように市が音頭とりになり市内のスーパーがそれに応ずるという県内でも初の試みは、私のように優柔不断な消費者の背中を押すにはもってこいのものであった。はじめは少々照れくささも感じたが、今では堂々と手に持って買い物するようになった。


 なかなか頑丈にできた袋で、一度に5・6本入れても、大丈夫だ。持つところもしっかりしていて、いつ破れるかもしれないレジ袋のようにヒヤヒヤする必要はないのがいい。ボトルをこの袋に入れて、冷蔵庫まで運び込んだら、また車のトランクに戻しておく、こうすれば次回も忘れずにこの袋を使うことができる。レジ袋を使うより、こうする方がはるかに理にかなっている。
 しかし、レジ袋1枚5円の威力はすごい。別に5円くらい気にせず、今までどおりレジ袋に入れてもらえばいいものを、なんだかその5円がもったいなくなる。果たしてレジ袋の使用を減らすことが、どれくらい地球温暖化に歯止めをかけることになるのか分からないが、5円を惜しむことによって、無駄=「もったいない」という心を育てることができるとするならば、家計にも地球にもよい影響を与えることは間違いないだろう。
 でも、この制度にはよい面ばかりでもないようだ。妻から聞いた話だが、レジ袋が有料化され、マイバッグを店内に持ち込む人が多くなったのと比例して、万引きの被害も多くなったという。私も、袋を手に持ちながらスーパー内を歩いていて、「今この商品を何気なく袋に入れても見つからないかもしれないな」と万引き犯の増えることを危惧したばかりだったので、「やっぱり」と思ってしまった。新しい制度を行うと、どうしてもその隙間を狙ってよからぬことを企む輩はいるものだ。スーパーにとっては、万引きによって、レジ袋を無料配布しなくてもよくなった費用以上の被害を被ったりしたら、有料化に異論を唱えたくもなるだろう。もちろん様々な対策は講じるのだろうが、せっかく始まった制度がこれからも続けられるように、消費者の側も協力する意識を持ち続けることが必要だと思う。
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