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スパゲティー

 昨日金曜日、歯医者への通院がひとまず完了した。まだまだ治療してもらわなければならない歯が何本か残っているから、9月になったらまた通い始めるつもりでいるが、とりあえず「前半戦終了」といった感じだ。2ヶ月間、あれほどイヤでたまらなかった歯医者に、痛くてどうしようもなかったとはいえ、2ヶ月間も通うことが出来たのはすごいことだと自惚れたくなる。でも、これも妻が毎回付き添ってくれた賜物であるから、一応の区切りが付いたところで、感謝の気持ちを表すため、ちょっとした「打ち上げ」をすることにした。と言っても、ただ歯医者で最後の治療を終えた後で昼食を食べに行っただけのことだが・・・。
 「何を食べよう?」と聞いたら、前夜TVで見た「あんかけスパゲティー」を食べたいと言った。名古屋めしとしてこの頃では広く定着した感のある「あんかけスパゲティー」は私たちこの地方の住む人間にとっては味覚が合うのだろう、私も定期的に食べに行っている。市内に「あんかけスパゲティー」を食べさせる店も増え、どこにするか選べるようにもなったが、私は昔からある「からめ亭」の黒胡椒の入ったあんの味がやっぱり好きで、昨日も迷わず行くことにした。


 私が頼んだのは、エビの入った玉子焼きを上にのせた「ナポリ」。歯医者もこれで一旦終了かと思ったら、肩の荷が下りた気がしてお腹がすいてきた。思わずLサイズ450gのものを頼んだ。
 この店は1年ほど前に経営者が変わってしまった。チェーン店だから人が変わったところで味に変化はないように思うが、やはり作り手によって微妙な味の違いが出るのは面白い。私は以前の方が黒胡椒の味がもっと際立っていたように思うが、それでも久しぶりに食べた「あんかけスパゲティー」は美味しかった。
 
 確かに「あんかけスパゲティー」は美味しい。だが、私にとって一番のスパゲティーは、やはり喫茶店で出されるような、昔ながらのトマトケチャップのスパゲティー、一般的には「ナポリタンスパゲティー」と呼ばれているようだが、私たちの周りでは昔から「イタリアンスパゲティー」もしくは「イタスパ」と呼ばれるものだ。


 ゆであがった麺をフライパンに入れ、ケチャップをかけてねぎやピーマンやソーセージなどと炒める、まさに「炒スパ」である・・。それが玉子焼きををしいた鉄板の上に乗せられて出てくる、まるで古典的なスパゲティーだが、やはりこれが最高だ。洒落たイタメシ屋などで食べられるスパゲティーと比べたら、まったくの別物にしか見えないかもしれないが、私にとってのスパゲティーはまさにこれだ。(トマトが大嫌いな私が、ケチャップを好きなのは変な話だが、多分小さなときにケチャップがトマトから出来ているのを知らなかったせいだろう・・)写真のスパゲティーは先月映画を見に行った帰りに、映画館と併設しているショッピングセンターの中の洋食屋で食べたものであるが、本当に美味しかった。映画を見に行くたびにその店に入って毎回同じものを注文している。これを食べたら他のものなど注文したくなくなる。何だか食材をこねくり回して「これが美味しいだろう!」などと偉そうに出てくる料理が多い中、こうしたシンプルな味わいのものの方が私の口には合う。
 
 スパゲティーをツルツルと口に入れれば、両方の奥歯で噛める、こんな当たり前のことがやっと私にはできるようになった。これも歯医者のおかげだ。9月になったら、必ず行こう!!
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