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オールスター

 昨日行われたMLBオールスターゲームは延長15回、ヤングの決勝犠飛でアメリカンリーグがサヨナラ勝ちした。試合終了は現地時間で午前1時30分を過ぎていた。このオールスター史上最長時間の試合を私は所々見たが、一番印象に残ったのはゲーム前のセレモニーだった。殿堂入りしたかつての名プレーヤーが自らのポジションに陣取るところへ、両リーグのファン投票で選ばれた各ポジションの先発メンバーが駆け寄っていき、挨拶を交わすという味な演出で楽しませてくれた。私はさほど過去のMLBの名選手に詳しいわけではないが、ハンク・アーロン、カル・リプケンJr.、レジー・ジャクソンなどは顔を見ればすぐに分かった。こうしたセレモニーを見るたびに、MLBが過去の名選手に敬意を払っているのがよく分かる。名選手もその名に恥じないほど堂々としていて、私でさえ彼らの姿を見られたことに胸が熱くなった。一時代を築いた人物には、どんな分野であれ、敬意を忘れることがあってはならない。
 今年は現在のヤンキースタジアムが使われる最後の年であるため、それを記念してのメモリアル・オールスターゲームだった。松井秀喜も彼には珍しく出場を熱望する発言をしていたが、ひざ痛で試合出場もままならない状態ではどうしようもない、残念ながら願いはかなわなかった。ヤンキース入団後、1年目と2年目は連続で出場できたが、あのときは実力で勝ち取ったというよりも一種のブームで選ばれただけだから、真に力あるプレーヤーとして認められての出場は未だ果たしていないように思う。今年は開幕から、高打率を保ち、打点やHRは少ないもののけが人続出のヤンキースの中で頑張っていたから、何とか出場させてやりたかったが、こればかりはどうしようもない。ここ数年はけがに悩まされてばかりだが、体の状態さえ万全だったらなあ、と残念でならない・・。
 
 などとオールスター戦を見終わった直後に書き留めておいた。が、その後ゴジ健さんから松井に関する衝撃的な情報を教えていただいた。

 「左ひざを痛めて故障者リスト(DL)入りし、キャンプ地で調整していたヤンキース・松井秀喜外野手が、16日にニューヨークへ戻ることになった。左ひざの状態が悪化したためで、18日に精密検査を受ける。
 報告を受けたヤンキースのキャッシュマン・ゼネラルマネジャー(GM)は、この日「すべては検査を受けてからだが、他の治療方法がなければ手術しかない」と、手術の可能性が高いことを示唆。この2日間、治療に専念していた松井秀も「球団と話すことになると思います。もし手術をするのならばプラスになると思ってする」と覚悟を決めた。
 検査の結果を受けて手術を行えば、松井秀のメジャー6年目は事実上終わる」

 私は松井がひざ痛でDLした直後は、今までどおり試合に出ながらだましだましやっていけばいい、手術の必要なんてないだろう、とひざの状態を軽く考えていた。だが、15日間のDLが明けても、復帰どころか本格的な練習も始められない日々が続き、ひざの状態はかなり深刻なんだなと思い始めた。そして何とかバッティング練習を始めたと聞いてちょっとほっとしたのも束の間、ひざがまた腫れてしまい、水を抜く処置を行ったとの報を受けて、もうこんなことを繰り返していてもだめだな、潔く手術を受けて来シーズン以降に捲土重来を期すべきだと思うようになっていた。だが、やはり現実に手術を受ける可能性が高くなったと聞けば、心が騒ぐ。ここ3年はけがでDL入りを繰り返し、松井のいない試合のつまらなさをいやというほど味わってきただけに、今年も残り試合松井の姿を見られないかと思うと暗然とした気持ちになってしまう。
 だが、今はそんな目先のことを言っている場合ではない。松井がこのままで終わってしまうか、それともこの先新たな姿を私たちに見せてくれるかの大きな分岐点だ。確かに松井も34歳、今手術してもひざの状態が完全に元に戻るとは思えない。多少の違和感、痛みはずっと引きずっていかなければならないかもしれない。しかし、このままではもう先には進めない。退路を断って、がむしゃらに突き進むしかない。そのためにはひざを手術するしか方法はない。シーズンの半ばを過ぎ、これから優勝争いが熾烈を極める時期だけに、戦列を完全に離れる選択は難しいかもしれないが、走れない選手などいたところで、チームに何の役にも立たない。もう粛々と手術を受けるしかないだろう・・。
 
 松井よ、何も心配するな。君の手術が成功するよう、祈るファンは日本中にいくらでもいる。大船に乗ったつもりで安心して手術を受けてくれ!!
 手術が成功し、苦しいリハビリに耐え、以前のように、「走り、守り、打つ」ことができるようになるまで、私たちファンは君の姿を見守り、声援を送り続けよう。
 そして、君の努力と私たちの願いが天に通じ、君が復帰を果たす試合では、あらん限りの声援を君の耳に届くよう叫ぼう。
 私は今からその日が来るのが楽しみだ。
 その日から、真の「ゴジラの逆襲」が始まるのだから!!

 頑張れ、松井、頑張れ!!!
 
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