もう50年も前の出来事ですが、結婚しばかりの給料日に起きたスリ被害の経験です。
当時私は東武東上線で埼玉県の上福岡駅から池袋に出て、池袋からは地下鉄の丸ノ内線で銀座4丁目まで行き、銀座4丁目から都バスで豊洲まで通勤をしていました。
当時は夏でも冷房車はなく、暑さと満員で、通勤は大変でした。
給料日の日は社員は残業をしないので、豊洲から銀座4丁目までのバスは超満員でした。当時はまだ給料は銀行振り込みではなく、給料袋に給料の現金と明細書が入った形で支給されていました。給料袋はカバンに入れ、バスに乗るとその日は特別押されて肩が痛く感じましたが、満員のため止むを得ないと思っていました。銀座4丁目でバスを降り、地下鉄丸ノ内線に乗り換え御茶ノ水まで帰った時、カバンが開いていることに気付き、カバンに手を入れると給料袋がなくなっていました。その時、「アーやられたあー、あの肩の痛かった時にスリ取られた!」と思いました。その時、すでに遅しで、給料はスリに盗まれたことは妻には内緒にしました。妻には別途蓄えていたお金をおろし、その月の給料分を封筒に入れて渡しました。1か月分の給料をスリ取られ、とても悔しい思いをしました。
翌日出社し、給料をスリ取られたことを会社に報告すると、給料日には私だけではなく、社員の方が同じようにスリの被害に遭うことが多発していたようです。その対策に、その後、会社は給料は銀行振り込みになり、スリの被害の心配は不要になりました。
交番にもスリの被害を届けましたら、警察官の説明ではスリは3人組で、役割分担をし、1人は盗まれる人を押し痛みを与え注意をそらす役目、もう一人はその時にカバンを開き給料をスリ取り、素早くもう一人に盗んだ給料袋を渡し、次のバス停で降り、逃走するのが、手口と聞き、びっくりした経験でした。
最近はスリ被害の言葉は聞くことがなくなりましたが、特殊サギが横行しているようですから、ご注意してくだされば幸いです。
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