50数年前の思い出ですが、私は当時会社の独身寮には入らず、東京都豊島区南池袋にあった蕾荘に入居し、江東区豊洲にあった会社まで通勤していました。
その蕾荘は7人の入居者で、独身男性4人、独身女性3人で住んでいました。男性と女性をうまく振り分けた入居者で、これは大家さんの親心だったようです。
その蕾荘に早稲田大学の女子学生が入居してきました。その女子学生はとても美人で、かつ、いたずら好きで茶目っ気の多い学生さんでした。
私は、若い時から先輩に教わった通り、くそ真面目に誠実な生き方をモットーにし、お酒もたばこも飲まず、ひたすら仕事に没頭していました。そのような生き方をしている私にいたずらをしたくなったのか、その女子学生は、私の入居している室の庭側・大家さんのお住いの家側から、大きな声で大家さんに聞こえるように、「○○さあ~ん、○○さア~ん!」と、日曜日になると何度も呼ぶのです。私が窓を開けると、特別に何か用事があるわけではなく、私に、茶目っ気で、いたずらをしている行為であることが分かりました。その女子学生のいたずら行為はそれだけではなく、私の室の履物箱は室の外にあったのですが、私の履物をどこかに隠し、私が出かけようとすると、履物が見当たらないことがしばしばでした。私はその女子学生に「いたずらをしないように」何度お願いしても、いたずらは続きました。
それである時、いたずらをしないように、特別な方法を思いつき、それを実行しました。その方法は会社の事務所の隣に郵便局があり、そこから電報で「○○サン、イタズラシナイデクダサイ」と、出しました。郵便局の女性職員に電報を出す事情を話すと「効果があると良いですね・・・」と、笑われました。電報を出し、仕事を終えて蕾荘に帰ると、女子学生は私の帰宅を待っていて、「も~びっくりしたあ~!郷里で親に何か起きたのではないか、と思ったわよ~!」言われ、さすがにこの電報作戦の方法には驚いたようです。それでもその女子学生の私へのいたずら行為は続きました。私は「まあいいか・・・、日曜日や祭日だけのことだから」と、思い、上手に対応してすごしました。
その女子学生の話では、叔父さんが私が勤める会社の呉の工場にお勤めと話しておられました。50数年も前の思い出ですが、その女子学生は今もお元気でお過ごしであれば良いのですが・・・。この私の思い出の紹介記事を見て、ご連絡くだされば嬉しく思っています。
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歳重ね 思い出多し 風薫る 今日の一句
道の駅に出荷する「切り花」